企業にとって若手社員の育成は経営課題の1つ。「なかなか若手の育成がうまくいかなくて」と悩んでいる上司も多いだろうが、若手社員の方はどのように感じているのだろうか。
「高いレベルの仕事をするためには自分の強み弱みを客観的に把握する必要がある」と感じている若手社員は85.7%に達していることが、クレイア・コンサルティングの調べで分かった。
その一方で「上司が部下の能力の強みと弱みを的確に把握している」(32.4%)、「上司が具体的な指摘をしてくれる」(34.6%)、「社内には厳しく指導、育成してくれる人が少ない」(38.4%)など、若手社員にとって頼りになると思える上司は少ないようだ。クレイア・コンサルティングは「上司から具体的な指導を受けることを望んでいる若手社員は多いが、実際には上司の指導がうまく機能していない」としている。
インターネットによる調査で、民間企業に勤務する若手社員1000人(男性71%、女性29%)が回答した。年齢は20〜24歳が20%、25〜29歳が26%、30〜34歳が29%、35〜39歳が25%。調査期間は8月9日から10日まで。
自分の能力の強みと弱みを把握している若手社員と、そうでない若手社員にはどんな違いがあるのだろうか。自分の能力を認識している若手社員は「自立性」(69.8%)、「成長度」(63.4%)、「上司からの信頼」(61.1%)、「モチベーション」(60.4%)、「自信」(57.4%)の項目で、そうでない若手社員と比べ2倍以上も高かった。「自分の能力を認識することは、仕事のパフォーマンスのみならず、メンタル面においても若手社員に良い影響を与えるようだ」(クレイア・コンサルティング)
「上司から厳しく指導された経験が、結果的に自己成長に結びついている」と答えた若手社員は59.0%に達したが、実際に上司から厳しくされたいと考えている人は約20%にとどまった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング