あなたの悩みは何ですか? 「健康」「収入」「地球温暖化」

» 2008年09月02日 16時24分 公開
[堀内彰宏Business Media 誠]

 日本経済が好調だったバブル景気の後に社会へ出た20代から30代の若者たち。社会への入り口で苦労した就職氷河期世代も多いが、彼らは今の生活をどう分析しているのだろうか。

 野村総合研究所の調査によると、「現在の生活にどの程度満足していますか」と尋ねたところ、57.8%が「満足している(十分に満足している+まあ満足している)」と回答した。

 しかし、就業形態によって満足度は大きく異なっており、「専業主婦」(71.8%)や「学生」(69.4%)、「常勤正社員雇用」(58.5%)、「自営業など」(55.0%)などでは「満足している」人が半数を超えているが、「アルバイト・パート」(49.7%)、「派遣社員・契約社員・嘱託雇用」(47.9%)、「無職」(26.4%)などでは50%を割っている。

あなたは現在の生活にどの程度満足していますか(出典:野村総合研究所)

 では、将来についてはどう思っているのだろうか。「将来の暮らし向きがどうなるか」と尋ねると、「良くなる(大幅に良くなると思う+幾分かは良くなると思う)」は38.4%、「変わらないと思う」が36.4%、「悪くなると思う」が25.2%。将来に楽観的な見通しを持っている人が上回っているようだ。

 しかし、現在の生活に満足しているかどうかで将来の見通しも変化している。「現状に十分満足している」人では、将来の暮らし向きが「大幅に良くなると思う」は29.6%で、「悪くなると思う」は8.6%。しかし、「現状に全く満足していない」人だと、「大幅に良くなると思う」は4.0%で、「悪くなると思う」が52.5%になる。現状に不満がある人ほど、将来にも悲観的になるようだ。

現在の生活の満足度から見た将来の暮らし向き(出典:野村総合研究所)

相談はインターネットやブログでも

 若者たちはどんなことで悩んでいるのだろうか。個人的な問題で悩んでいることでは、「自分の健康」(52.4%)が1位だった。以下、家族の健康(49.5%)、「収入の少なさ、借金があることなどの経済問題」(39.4%)が続いた。社会的な問題では、「税金、保険料の値上げ」(50.8%)、「食糧問題(値上げや偽装など)」(43.2%)、「地球温暖化などの環境問題の悪化」(41.1%)などが上位に挙がった。

どんなことで悩んでいますか(出典:野村総合研究所)

 悩んでいる時、どんな相手に相談しているのだろうか。相談相手について尋ねると、「家族、親兄弟、親戚」が66.3%で1位。以下、「学生時代の知人・友人」(29.2%)、「職場の知人・友人」(16.5%)が続いた。なかには「インターネットやブログを利用」という人も10.8%おり、また「相談相手がいない」という人も14.1%いた。

 インターネットによる調査で、対象は全国の20〜30歳代の男女1000人(20・30歳代男女が各25%の構成となっている)。調査時期は8月2日から8月3日まで。

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