グロービスで受講生に愛のムチをふるうマーケティング講師、金森努氏が森羅万象を切るコラム。街歩きや膨大な数の雑誌、書籍などから発掘したニュースを、経営理論と豊富な引き出しでひも解き、人情と感性で味付けする。そんな“金森ワールド”をご堪能下さい。
※本記事は、GLOBIS.JPにおいて、2009年4月10日に掲載されたものです。金森氏の最新の記事はGLOBIS.JPで読むことができます。
「品質改悪ではないか?」との声がネットでわき起こっている。日清食品「カップヌードル」。具材を強化し、肉を「ジューシーな角切りチャーシュー」に変更するという同社からの発表を受け、根強いファンたちの間で、反発が広がっているようだ。なぜ、そのようなことが起こっているのだろうか。
同社のニュースリリースでは、このたびの具材強化により、お客様に「カップヌードル」のおいしさを実感していただき、カップヌードルブランドおよびカップめん市場全体の活性化を図りますと、その意図を伝えている。発売以来、具材の増量や、容器の「ECOカップ」化など、時代に応じた「進化」を続けてきたとしている。
今回の「進化」に期待する声もある。一方で、あのフニャっとしながら、どこか芯が残るような独特の食感をもった肉(ダイスミンチという名前だったようだ)が姿を消すのはなんとも寂しいというファンたちの声も大きい。一体どちらに転ぶのだろうか。
定番商品に対し企業が仕様変更という決断をした結果、消費者がそっぽを向く現象では有名な事例がある。コカ・コーラだ。
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