米国株安や円高を嫌気、急騰の反動もあり大幅下落清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2009年05月12日 15時51分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]
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明日の相場雑感

 米国市場が大幅下落となったことや為替が円高に振れたことを嫌気して売り先行となりました。これまで5連騰で急騰となっていたことから過熱感を冷ますにはちょうどいいところなのかもしれません。決算発表も本格化しており、今週でほぼ出揃うことになるのですが、やはり芳しくないことは芳しくないのですが、その中でも「思ったほど悪くない」ものが多いのではないかと思います。

 今年1月につけた日経平均の高値=9325円の水準は抜けて来ましたが、昨年11月の高値水準9521円を抜けずに上値が重くなった感じです。この9300円から500円と言う水準が当面の戻り目処となっていただけにここからどういった動きになって来るのかが大いに注目されます。

 外国人の売りも一巡した感もあったのですが、まだこの戻り高値水準を抜けてまで買い上がるような動きでもないようです。この水準までは「思ったほど悪くない」決算を受けて、売られすぎの修正が起これば戻りうる水準なのでしょうが、これ以上積極的に上値を買い上がるためにはもう一つ二つ、景気底入れを確認できるような、今年度後半からは業績の伸び、個人消費の伸びが期待出来るような材料が必要と言うことなのでしょう。

 朝方の「市況ブログ」の中に書いておいたのですが、ここからは9300円から500円の狭いもみ合いが続き、1−2週間で上に抜けて来るパターン、そうなると11000円前後までは一気に上昇となる可能性があります。また、いったん8800円から9000円、あるいは8500円程度までの押し目を確認して4−6月期の決算動向がみえてくる、あるいは総選挙が終わるまで9500円を抜けずにもみ合い、その後業績底入れを確認して上昇、というパターンが考えられるのではないかと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。


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