目先的な過熱感は強く、上値は重いものの底入れ感から底堅い堅調な展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2009年06月03日 16時51分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]
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明日の相場雑感

 米国市場は堅調ながらも上値が重く、指数は過熱感も強かったことから上値の重い展開となりました。それでも、底入れ確認と見られることや外国人も買い越しと伝えられたことなどから堅調な地合いが続きました。積極的に上値を買い上がるには過熱感が強いということなのでしょうが、出遅れ感が強い銘柄やここのところ上昇していた銘柄の利益確定売り一巡となったところなどではしっかりと買いも見られ、基調は強含みとなっているものと思います。

 そろそろ上げ一服となるかと思われましたが、堅調な地合いが続いています。日米も指数が節目を抜けて底入れ確認と見られることから堅調な地合いが続いているものと思われます。新聞紙上でも株式市場が堅調となっている、景気底入れを示す指標として商品市況が好調に推移していることがあります。

 昨日もこのコラムで述べたように、「いつか来た道(デジャビュ)」ではあるのですが、本日の新聞紙上でも市況欄を見ると、銅が8ヵ月ぶりに5000ドルに乗せたとかシカゴ大豆が上昇しているなどというニュースが出ています。まるで、何年か前のニュースを見ているようでセンチメントの変化を感じます。こうした、株式市場でないところで株式市場の底入れ感が見られることもあり、「世の中の流れ」をしっかりと見ておく必要はあるものと思います。

 逆に、株価云々、ファンダメンタルズ云々、と言う前に、世間の動向が「どちらの方向に行っているかを知っておく必要はあるのでしょう。そしてそうした雰囲気を知るためには新聞での書き方やニュースで伝えられる雰囲気を知ることが必要なのではないかと思います。新聞などでも頓珍漢なことが書かれていることも多いのですが、事実をしっかりと伝えている場合もあり、そうした事実から周りの雰囲気を感じ取れるようにしておかなければならないと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。


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