<NYダウ>8504.67▼107.46
<NASDAQ>1796.18▼20.20
<為替:NY終値>96.4-96.46
朝方発表された新規住宅着工件数は大幅に増加、鉱工業生産指数は芳しくはないものの予想通りということや前日の大幅下落の反動から堅調な場面もあったのですが、原油などの市況が引き続き軟調となったことや家電量販店が予想を下回る売上高を発表、小売株や資源・エネルギー関連銘柄が売られ、指数も大きく下押す展開となりました。個別銘柄の投資判断の引き下げなども素直な反応となり、ダウ平均、ナスダック指数ともに節目と見られる水準まで一気に下落となりました。
市場のセンチメントは引き続き景気回復に期待する方向で強含みとなっているようなのですが、キャリー取引の解消のような形で、ドルが売られ、商品市況が下落していることが気がかりとなっています。信用収縮懸念が強まっているわけでもないのでしょうが、長期金利の上昇と思ったように景気底入れが回復に繋がらない、特に個人消費の回復に繋がらないことで景気回復期待もしぼみかけているような感じです。ただ、住宅指標に見られるように景気の底割れ懸念は少なく、押し目を確認し、商品市況が下げ止まれば、再び戻り歩調となって来るのでしょう。
個別には3−5月期の売上高が予想を下回ったと発表されたベストバイが大幅下落、投資判断の引き下げのあったAT&Tも軟調となりました。原油価格が軟調なことからエクソンモービルやシェブロンは安く、個人消費の回復が鈍いとの見方から、ウォルマートも安くなり、金融株やハイテク銘柄はまちまちとなりました。住宅指標が好転したことから、レナーやDRホートンなど住宅株は高くなりました。
昨日の日本市場は米国株安や円高を受けて大幅下落となりました。外国人も売り越しということや目先的な過熱感が強かったことも売り急がせる要因となったものと思われます。ほぼ全面安となっており、何がどうしたというよりは利益確定売りや見切り売りがかさんで下げ幅を広げたということのようです。米国景気の回復に確信が持てないことで、いったん売られるとなると慌てた売りも出ているようです。
米国市場は引き続き大幅下落となり日本市場も軟調な展開が予想されますが、昨日までの大幅下落の反動もあり、底堅さは見られるのではないかと思います。為替が若干円高に振れたものの、対ユーロなどでも落ち着きを見せていることもあり、日経平均が10000円を超えたあとに大きく売られたハイテク銘柄などの輸出関連銘柄などの反発、非鉄金属株や商社株などの下げ渋り、底堅さも期待され、ディフェンシブ銘柄や材料株が幕間つなぎ的に買われれば指数も底堅さが見られるものと思います。ちょっとした「円キャリー取引の解消」と見られる売りが続く可能性もありますが、値ごろ感からの買いも見られるものと思います。
米ダウ平均やナスダック指数も節目と見られる水準で下げ渋っており、日経平均も8500円水準では下げ止まるものと思われます。その前に昨日の引け値水準である9700円から800円水準で下げ止まるのかどうかを試すことになるのでしょう。9700円台前半で下げ渋るようであれば、過熱感から売っていた向きの買戻しなども出て来るものと思われます。調整一巡感となるにはまだ値幅か日柄の調整が足りないものと思われますが、一気に9500円水準まで下落するようであれば、値幅整理が進んだものとされて反発も期待されるのでしょう。
◇月例経済報告
◇6月の金融経済月報(日銀)
◇1−3月期の資金循環統計速報(日銀)
◇5月期決算:コーセル
◇バーナンキ米FRB議長が講演(ワシントン)
◇5月の米消費者物価指数
◇1−3月の米経常収支
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