外国人の力を使ってでも、国として知識や技術の集積を図る。それが国を発展させ、社会を安定させる道だというフィンランドの考え方は、日本の将来を考える上で重要なヒントになるのかもしれない。
我々はとかく外国人の力に頼らないようにすることに重きを置きがちだが、その一方でどうやって人口を増やすかという観点で考えることはほとんどない。例えば看護師や介護師を海外から導入するにしても、日本の資格試験に合格しなければさっさと国へ帰れと言わんばかりである。合格を支援するとか、できるだけ定住してもらうというような意見にお目にかかったことがない。
産業構造にしてもアニメのような文化を大事にするというのは結構なことに違いないが、アニメの殿堂を造ることが、その発展につながるのかという議論が行われないところに発想の貧困がある。知識の集積、技術の集積という考え方は、日本でもよく言われることだが、それをどのように実現していくのかが今問われなければならないことだ。
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