米国株高や円安を好感して堅調だがオプションSQを控えて上値も限定的清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2009年08月13日 16時28分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]
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明日の相場雑感

 「閑散に売り無し」とはいうものの非常に値動きの悪い一日でした。お盆休みで市場参加者も限られているようで、方向感のない時間が多く見られました。オプションSQ(特別清算指数)算出を控えて先物には思惑的な売り買いが散発的に見られるのですが、追随する動きが限られており、一瞬相場の方向が見えたようで実は見えていないというような展開が多く見られました。

 かつてはお盆の時期に波乱となったことも多かったのですが、機関投資家が中心の相場では機関投資家が休みで市場参加者が限られているところに外国人のまとまった売り買いがあって大きく動くこともありました。そして、個人投資家や外国人が主導となってからは、仕事が休みということで、取引時間中に盛んに売買をする個人投資家なども見られ、お盆休みやゴールデンウィークの谷間に売買高が膨らむようなこともありました。

 今年は高速道路が1000円に割引となったことで、個人投資家の方も今日は自動車の中、と言う人が多く、売買高が少ないのではないかと思います。実家に帰ってから携帯電話などを使って取引をする人や実家のパソコンで売買をする人がいれば明日から売買高が増えるかもしれません。こうしたことも相場の大きな流れを知る上では非常に大切なことで、市場参加者の中でどのような投資家(投機家)が活躍しているのかで相場の性質、物色対象に大きな違いが出てくるのです。

 機関投資家が中心であれば、「無配銘柄」は敬遠されるとか、個人投資家、それも比較的長く持てる人が中心であれば「配当」や「株主優待」などが充実しているものが買われるなどなど、今の相場の中で活躍している投資家の「顔」をしっかりと見極めることで相場の流れ、次に向かう方向性が見えて来るのではないかと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。


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