<NYダウ>10414.14△85.25
<NASDAQ>2237.66△25.97
<為替:NY終値>91.19-91.25
特に経済指標の発表はなかったのですが、投資判断の引き上げなどが相次ぎ、景気回復を織り込む形で景気敏感株やハイテク銘柄などが買われてダウ平均は堅調、ナスダック指数は大幅高となりました。景気回復が期待されることから「出口戦略」も取りざたされて金利は上昇、ドルが買われて金や原油などは軟調となりました。ただ、商品市況の下落が投機的な資金の流出には繋がらず、株式市場に流入した格好で株式市場が堅調となりました。
金融相場から業績相場への移行がスムーズに行きつつあるように見えます。クリスマス休暇を控えて手仕舞いの買戻しなども入っているのかもしれませんし、まだまだ住宅指標や雇用指標などの回復が確認されたわけでもなく、紆余曲折はあるのでしょうが、景気の底割れ、二番底に対する懸念、ドバイ発欧州経由の金融不安の拡大懸念などは今のところ見られず、堅調な地合いが続くものと思います。クリスマス商戦の好不調がはっきりすると景気回復=個人消費の回復もはっきりとするのでしょう。
個別には投資判断の引き上げのあったアルコアが大幅高、デュポンやスリーエムも高く、エクソン・モービルも原油価格が下落した割りに堅調となりました。同様にインテルが投資判断の引き上げを受けて堅調、連れてIBMやHP(ヒューレット・パッカード)、シスコシステムズといったハイテク銘柄が堅調となりました。キャタピラーなどの景気敏感株やウォルマートやホームデポなども高くなりました。一方、ジョンソン・アンド・ジョンソンやクラフト・フーズといったディフェンシブ銘柄の一角は軟調となりました。
昨日の日本市場は全く方向感がなく、小動きとなりました。週末の米国市場が堅調となったことや為替も円安に振れたことから買い先行となったものの、外国人も売り越しと伝えられ、クリスマス休暇の手仕舞い売りなども警戒されて上値を買い切れず、かといって好材料に反応する銘柄が多いことでもわかるように持高調整の売りが止まり、下値を売り叩く動きもなく、方向感のない展開となりました。
米国株が堅調、特にナスダック指数が高いことや為替が円安に振れたことを好感して買い先行となりそうです。クリスマス休暇前、明日は休日ということで積極的に持ち高を増やし難く上値も限定的となるのかもしれませんが、円急騰に対する懸念も薄れ、企業業績の回復を織り込むように輸出株を中心に堅調となって来るのではないかと思います。為替の動きや昨日の相場の状況から見てキャリー取引の解消や持高調整の売りも一巡感があり、輸出銘柄ばかりではなく売られ過ぎ銘柄の反発も大いに期待出来そうです。
節目と見られる10200円台半ばの水準を抜けて来るのかどうかが注目されます。シカゴ市場(CME)の日経平均先物もその水準(10265円)で引けており、10200円台半ばを抜けて300円をつけるのかどうかが注目されるものと思います。中長期的に見ても10000円を挟んで上下500円の範囲から抜けて来るにはもう少し時間がかかりそうですが、為替が1ドル=90円を維持できれば日経平均も10200円台半ばの水準を維持出来るのではないかと思います。
◇白川日銀総裁が講演(東京都内)
◇11月の全国スーパー売上高(日本チェーンストア協会)
◇石油輸出国機構(OPEC)総会(アンゴラ・ルアンダ)
◇欧州連合(EU)環境相理事会(ブリュッセル)
◇7−9月の米GDP(確定値)
◇10月の米FHFA住宅価格指数
◇11月の米中古住宅販売
◇決算・6−11月期:日本オラクル(4716)
◇決算・3−11月期:ハイデイ日高(7611)、イオンモール(8905)
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