海のチカラで体も心も癒やされる――タラソテラピーを体験してみた郷好文の“うふふ”マーケティング(1/3 ページ)

» 2010年02月18日 08時00分 公開
[郷好文,Business Media 誠]

著者プロフィール:郷 好文

マーケティング・リサーチ、新規事業の開発、海外駐在を経て、1999年〜2008年までコンサルティングファームにてマネジメント・コンサルタントとして、事業戦略・マーケティング戦略など多数のプロジェクトに参画。2009年9月、株式会社ことばを設立。12月、異能のコンサルティング集団アンサー・コンサルティングLLPの設立とともに参画。コンサルタント・エッセイストの仕事に加えて、クリエイター支援・創作品販売の「utte(うって)」事業、ギャラリー&スペース「アートマルシェ神田」の運営に携わる。著書に『顧客視点の成長シナリオ』(ファーストプレス)など、印刷業界誌『プリバリ[印]』で「マーケティング価値校」を連載中。中小企業診断士。ブログ「cotobike


 2010年1月26日。“痛勤”電車の帰途、1通のメールが届いた。

こちら、超オススメのリラックスできるところ。しかも無料! 通常は1万5000円くらいしますよって。鼻水も引っ込むかと。絶対申し込むべし。

 相棒cherryさんからの転送メールのタイトルは「【緊急募集】テルムマラン パシフィーク」。「はて?」とURLをクリックすると、「最近、疲れがとれなかったり、気分がさえなかったりすること、ありませんか? そんな方は、タラソテラピー(海洋療法)でリフレッシュしてみませんか」

 テルムマラン・パシフィークは千葉県勝浦市にあるタラソテラピー施設。タラソといえば「海藻パックやエステ」というイメージがあるが、新鮮な海水中での健康と癒やしのセラピーでもある。1月30日の1日体験ツアー、JTBの企画で男性限定20人、東京駅からの往復バス代を含めて無料になるのだという。慢性鼻炎、肩こりやヒザ痛、ストレスに悩まされる私、「ふうん」と思って申し込んだ。

出典:テルムマラン パシフィーク

アクアラインを越えてアクアトニックへ

 当日8時半発のバス、募集の20人をはるかに超える約30人の参加で、相方連れもちらほら(相方は有料)。「人気あるんだ」とつぶやいているうちに、バスはアクアラインを越えて外房へ、いすみ鉄道とおぼしき単線路をまたぐ。これだけでも癒やされる気がする。

バスからのアクアな風景(左)、単線をまたぐ(右)

 途中に休憩を入れて2時間半のバス旅行を楽しみ、ようやく海を臨む丘にあるテルムマランに到着。東京ドーム13個分の広さの「ブルーベリーヒル勝浦」一帯は、自然たっぷりの別荘地帯。体験ツアーの一行は、ミーティングルームへぞろぞろと向かった。

 「メンタルヘルスツーリズムにようこそ。本日の体験コース、アクティブコースとパッシブコースをご用意しております」と女性セラピストのFさん。

 アクティブは“キネジセラピー(運動療法)”主体の水中エクササイズ、パッシブは“ハイドロセラピー(水療法)”主体のリラックスコース。水が苦手な私、ガンガンよりまったりのパッシブがいいと念じていたら、願いどおりそちらのコースになった。トリートメントプログラムは次の通り。

11:40〜12:00 ツアー アクアトニック

ランチタイム

13:15〜13:45 エアロゾル

14:00〜14:30 ピシーナ リラクゼーション

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