米国株安や円高を嫌気して売られ大幅下落清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2010年02月24日 16時06分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]
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明日の相場雑感

 為替も株価も動きが大きくなっています。株価も売買高はいっこうに盛り上がらないのですが、指数だけは大きく動いています。かと言って先物主導と言うことで先物が指数を振り回しているわけでもなく、市場全体の手詰まり感、先行き不透明感を示しているようです。本来であれば景気回復、業績回復傾向がはっきりしているとして、押し目では業績面から買いが入るというような状況になってもいいのですが、買われるときも売られるときも行き過ぎるものが多いのではないかと思います。

 株式投資をするにあたって、何も見て売買しているかと言うと目先的な値動きばかりを見ている向きが多いのではないかと思います。先行きの見通しが見えないからどうしても目先的な動きにばかりが注目されるのでしょうが、経済指標の動向で今後の業績動向を考えて見たり、相場の流れのなかで物色テーマを探すということがあまりなくなったような気がします。

 目先的な値動きばかりを気にしているものだから1円、2円にこだわることになるのでしょうし、今日の動きが明日につながらず、そして今週の動きが来週の動きにつながらないことが多いのではないかと思います。ただ、大きな流れとしてはいくら目先的に右往左往することがあっても変わることはなく、その大きな流れに乗ってさえいれば多少利益(評価益)が減る場面や損が膨らむ場面があっても、本来であれば心配はないということではないかと思います。

 目先的に割安感があるとか割高となっていると見るのと同様に長い目でも割安感があるとか、割高となっているなどと言う見方が出来るのですから、この時期、しっかりと配当や株主優待を貰うようなつもりで、値下がりしたところは配当利回りが上昇すると喜ぶくらいのつもりで対処して見てもいいのではないかと思います。目先的な激しい値動きに連れて右往左往しても疲れるばかりではないかと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。


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