1日の生活費は1123円……私大生の仕送り額は過去最低

» 2010年04月08日 14時05分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 首都圏の私立大学に昨年入学し、自宅外通学している学生はどのくらいの仕送りを受けているのだろうか。東京私大教連の調査によると、出費がかさむ5月は11万1000円だったが、6月以降の月平均は9万3200円(前年比2500円減)と過去最低であることが分かった。6月以降の仕送り額が過去最高だった1994年の12万4900円と比較すると、3万1700円減少した。

(出典:東京私大教連)

 家賃の平均額は5万9500円と、前年比で200円の減少にとどまった。しかし6月以降の仕送り額(9万3200円)から家賃(5万9500円)を引くと、1カ月当たりの生活費は3万3700円。また1日当たりでは1123円(3万3700円÷30日)。2009年度の1日当たりの生活費は、ピークである1990年度の2460円に比べると、45.7%にとどまっていることが明らかになった。

受験から入学までの費用負担は「重い」

 大学入学の年にかかる費用については、自宅外通学者は300万1161円で、前年と比べ4万5600円(−1.5%)減額した。自宅外通学者世帯の平均年収(税込み)は882万1000円で、年収に占める入学の年にかかる費用の割合は34.0%。また全体の平均年収は898万6000円で、1989年以来20年ぶりに800万円台となった。

(出典:東京私大教連)

 入学費用を「借り入れ」した人は20.7%。借り入れた人を住居別で見てみると、自宅外通学者(23.9%)が自宅通学者(18.1%)に比べ高い傾向がうかがえた。借入額の全体平均は157万7000円。受験から入学までの費用負担は「重い」と答えた人は92.5%にも達した。

 郵送による調査で、2009年度に私立大学(1都5県、18大学・短大)に入学した新入生の保護者4887人が回答した。調査期間は2009年5月〜6月。

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