日本人はメディアとどのように関わっているのだろうか。米国人、英国人、ドイツ人と比べ、日本人は「新聞や雑誌よりも、オンラインメディアを好む」「オンラインメディアをもっと利用したい」傾向があることが、デロイト トーマツ コンサルティングの調査で明らかになった。また「インターネット広告は煩わしくない」「広告を受けとるために、個人情報を提供してもよい」と、広告配信については寛容的であることがうかがえた。
一方、「自身で情報を加工・発信している」「オンラインメディア(SNSなど)を介した対人関係構築を重視する」など、能動的な活動に対しては消極的のようだ。同社の浅枝芳隆アジアパシフィックリーダーは「Twitterの利用者が増えているが、3つの国と比べると日本人はまだまだ遅れているのかもしれない」と話した。
− | 米国 | 英国 | ドイツ | 日本 |
---|---|---|---|---|
オンライン・メディアをもっと利用したい | 49.9 | 50.5 | 46.6 | 52.8 |
SNS/ゲームの中の広告に影響力を感じる | 49.4 | 49.7 | 48.2 | 52.7 |
広告受取のために個人情報を提供してもよい | 49.3 | 49.4 | 49.3 | 52.2 |
広告の視聴を負担に感じる | 50.7 | 51.2 | 48.5 | 49.3 |
インターネット広告は煩わしい | 50.6 | 50.9 | 51.0 | 47.4 |
オンラインメディア(SNSなど)を介した対人間関係構築を重視する | 50.4 | 51.1 | 50.9 | 47.4 |
自身で情報を加工・発信している | 50.2 | 51.2 | 50.7 | 47.8 |
オフラインのメディア(新聞・雑誌など)をより好む | 50.9 | 51.3 | 49.7 | 47.8 |
PCや携帯電話を娯楽手段として重視する | 49.2 | 50.5 | 49.1 | 51.2 |
インターネットの利用方法において、日本人はどのような特徴があるのだろうか。3カ国の人と比べ、日本人は「ポータルサイトを利用」(日本41%、3カ国平均25%)する人が多いことが明らかに。このほか「他者が製作したコンテンツの閲覧」(48%、35%)、「個人的な趣味・関心についての情報収集」(59%、48%)、「ニュースの閲覧」(65%、56%)、「金融/投資情報の収集」(20%、13%)と答えた人が目立った。
一方「友人や家族へのメール」(57%、73%)、「SNSやチャットルーム、掲示板を通じた交流」(21%、39%)、「友人や家族へのインスタントメッセージ」(24%、44%)を行う人は少ないようだ。この結果について、浅枝氏は「日本人は個人でインターネットを利用する人が多いが、自ら情報を発信したり、他人との交流に利用する人は少ないようだ」と分析した。
最も影響力が強いと思う広告媒体について聞いたところ、「インターネット」(36%、15%)と答えた人が外国人よりも、21ポイントも上回った。また「テレビ」(40%、40%)に影響を受けているという人も目立った。逆に「新聞」(12%、16%)や「雑誌」(7%、13%)と回答した人は少なかった。
インターネットによる調査で、日本、米国、英国、ドイツで在住する7721人が回答した。調査期間は2009年9月11日から10月13日まで。
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