岡田栄造氏と清水久和氏のコンビネーションで真っ先に思い出されるのは、2008年秋に発表された岡田氏のデザインプロジェクト「DEROLL Commissions Series 2:日本史」での、清水氏による井伊直弼の髪型をデフォルメした巨大な鏡作品。この鏡作品をきっかけとして、パリのギャラリー・ダウンタウンからの制作依頼が発生。さらに長谷川平蔵、紫式部、上杉鷹山、額田王などのバリエーションが生まれ、パリのギャラリーの壁面を飾っている。
そんな清水氏の今回のスケッチには「カステラテーブル」というなんとも気になるキーワードが。これが実際にどんなものに仕上がるのか想像もつかないけれど、ネーミングだけで期待が高まる。
そのほか、POSTALCOのマイク・エーブルソン氏によるスケッチも示唆的だ。段ボールの弾力に目を付けて「段ボールはバネを持っている」という独自のイメージを展開している。その物の持つ機能をとことん見つめ直すPOSTALCOならではの、動きのある作品となりそうだ。
さらに、建築家の中村竜治氏は、段ボールで作った椅子を展示予定。いまや段ボールで家具を作ること自体はめずらしいことではないが、この繊細なフォルムはかなり気になる。実物を一刻も早く目にしてみたい。
「道具と素材」という創作の原点に立ち返る「ダンボール・ハイ - or-itaでつくるプロダクト展」。デザインタイドトーキョー 2010のメイン会場にも「or-ita」のプレゼンテーションブースが設けられる予定だ。
さらに紹介したいのは、「knot by Shigeki Fujishiro」展。プロダクトデザイナー・藤城成貴氏は今年の春に「shelves and mobiles/ 藤城成貴の棚とモビール」展をCLASKAギャラリー&ショップDoにて行ったのも記憶に新しいが、今回は何でも放り込める丈夫なロープでできたカゴを展示する。
硬質パルプ材でつくられた3本足のスツール「eiffel」デザインなどで知られる藤城氏だが、その合理的かつシンプルなヴィジョンで「丈夫なロープを編んでかごにする」という試みを実現した。「アスレチックフィールドの遊具から着想を得た」というロープのかごは、実際に大小2サイズを販売する予定だ。
そのほか、CLASKA mixroomでは、岡嶌要(Bearble)、寺山紀彦(Acrylic)、田中達也(Skull)の3名のレギュラー・クリエイターに加え、重松淳也(Graphic)、菊地香奈(Leather)の2名を加えて、新作約20アイテムを発表。また、CLASKA Gallery & Shop “DO”では、国内の製造メーカー、職人、デザイナー、作家などのつくり手とともに制作したオリジナルの暮らしの道具を「ドーのクラフト展」として展示予定。いずれも会期中は会場でプロダクトを購入することが可能なので、お買い物気分で出かけたい。
CLASKA Gallery & Shop “DO”(CLASKA 2F)
10月30日(土)〜11月21日(日)
Open.11:00〜19:00
「ダンボール・ハイ - or-itaでつくるプロダクト展」
「knot by Shigeki Fujishiro」
「ドーのクラフト展」
「CLASKA mixroom EXHIBITION ‘CMY YEAH!’」
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