チャイナエアラインで行く! 羽田・台北、日帰りの旅秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話(3/5 ページ)

» 2010年11月05日 21時47分 公開
[秋本俊二,Business Media 誠]

09:45 台北・松山空港到着

 約3時間のフライトを経て、223便は定刻どおりに台北・松山空港に到着した。新聞もテレビもこのところ羽田の国際化に関する報道ばかりだった日本以上に、じつはここ台北でも、松山空港への国際線就航で大騒ぎになっている。

 台北でこれまで“海外への玄関口”として機能してきたのは、市内から1時間ほど離れた桃園空港だ。1979年に同空港が開港してからは、市内中心部に近い松山空港はもっぱら国内線用として使用されてきた。しかし台湾新幹線の開通などで、国内線の航空需要が低迷。そこで松山空港に再び国際線を誘致しようという機運が高まり、誘導路などの改修工事が進んだ結果、ボーイング767やエアバスA330など中型機以上の機種の乗り入れが可能になったのである。

 台北市内のいたるところで、松山空港への新たな国際線就航を心から歓迎する声が絶えない。羽田からの初便で私たちが到着すると、ゲートで出迎えてくれたチャイナエアラインの現地スタッフから、一人ひとりの首に色鮮やかなフラワーレイがかけられた。

飛行機と空と旅 松山空港で首にレイをかけられて歓迎を受ける乗客たち

10:30 故宮博物院

 さて、ここからは台北・日帰りの旅が始まる。カウンターで預けるほどの荷物もなかったので、入国もじつにスムーズだ。夕方までの限られた時間で、はたしてどんな旅ができるか? 今回は最も安くて快適な市民の足である地下鉄(MRT)での移動を中心に、足りない部分はタクシーで補いながら、定番の人気スポットを訪ねてみることに決めた。

 最初に向かったのは、定番中の定番といわれる「故宮博物院」。膨大な収蔵品を誇るこの中国文化と芸術の殿堂は、聞くところによると、日本人が台北で必ず足を運ぶ人気スポットの第2位にランクされているそうだ。ちなみに第1位は、台湾B級グルメとアジアの夜が体感できる「士林夜市」だというが、日帰りなので夕方には空港へ戻らなければならない。今回は残念ながら、夜市探訪は断念した。

飛行機と空と旅 観光客で賑わう故宮博物院の外観。内部はいっさい撮影禁止だ

12:20 台北101

飛行機と空と旅 台北101。下から見上げると、曇った日にはてっぺんが隠れてしまう

 故宮博物院で1時間半ほど見学し、次なるスポットへ。興味のある人は、故宮博物院から「忠烈祠」へ足を伸ばし、エリート軍人の衛兵交代式に立ち会うのもいいだろう。私は何度か体験しているので、そこはスルーし、2005年に完成して台湾名物となった101階建ての超高層ビル「台北101」へ向かった。

 高速エレベーターに乗れば、わずか37秒で89階(地上382メートル)の室内展望台に到着する。私はそこからさらに階段を使って、91階の屋外展望台へ。台北市内をぐるっと一望しながら、北側に目を向けると、すぐ先に松山空港を見下ろすことができる。同空港が本当に市内中心部に立地していることを実感した。

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