インタビュー
» 2010年11月12日 09時18分 公開

スマートフォン普及のカギを握る? スマートフォンマイスターに会ってきた(2/3 ページ)

[郷好文,Business Media 誠]

スマートフォンマイスターとは?

 スマートフォンマイスターとは、NTTドコモがスマートフォン販売の応対力のアップのために設けた社内資格制度だ。元々同社には顧客応対スキルを認定する4段階のマイスター制度(プレマイスター/マイスター/グランマイスター/フロントスペシャリスト)があったが、これに加え、スマートフォンの応対力の認定資格として2010年9月から導入した。

 「どんな試験ですか?」

 「筆記試験と実技試験があります。筆記は知識のチェック。実技は、例えば『メールの設定をしてくれませんか、というお客様の要望に店頭で応える』など、その場で実際に設定操作するものです」

NTTドコモから発売された日本初のAndroid携帯「HT-03A」

 舘野さんはドコモショップ丸の内店でアフターサービスを一貫して担当し、2010年4月からテクノリーダーを務めている。日本初のAndroid携帯「HT-03A」(2009年6月発売、参照記事)の自由度と拡張性の高さに舌を巻き、これから今後主流になると感じた。それがスマートフォンマイスターになるきっかけとなった。

 ドコモショップ丸の内店は、販売ショップとスマートフォンラウンジ(参照記事)が一体となった、ショールーム&販売拠点という構成になっている。ゆったりとしたラウンジで最新機種に触れる体験空間、細かい質問にもその場で答えてくれる専門スタッフがずらり。奥にはイベントを開催する情報発信スペースがある。

ドコモ丸の内ショップに併設されたスマートフォンラウンジ。専門のスタッフが常駐するほか、実際に操作できる端末やガイドブックが各所に用意されている

 ドコモの場合、スマートフォンだけでも多様なOS、複数の機種が揃うだけに、並大抵の知識では対応できない。だが市場拡張期を迎えて、ドコモではスマートフォンマイスターの有資格者を2011年度上期までに各店舗に1〜3名ずつ、全ドコモショップへ配置する計画だという。舘野さんら“第一期生”は、同店舗内のスタッフスキル向上のため、教育も担当する。

ラウンジとマイスターの相乗効果

 実際には、ショップを訪れた客にどのような流れで対応し、スマートフォンへの理解を深め、販売につなげるのだろうか。

 「メール、インターネット、付加価値という順序でご質問に応えることが多いです」(舘野さん)

対面式のカウンターで、ショップを訪れたお客のさまざまな質問に答えてゆく

 ラウンジでスマートフォンに触る。操作方法などをマイスターに訊ね、ふうんとうなずく。次に「今の携帯でできることが、スマートフォンでもできるのか?」という疑問が湧く。「交通案内は」と聞くと「こういうアプリをダウンロードするとできます」という答え。「ショートメッセージは?」と尋ねると「Android SMSで使えます」。疑問が解けて「ランニングコストは?」という質問段階になれば機種変更の費用やプラン説明となり、販売につながる。体験から販売、アフターサービスまで一貫するのが複合店の良さだ。

 余談だが、現スマートフォンユーザーも100%使いこなせているか怪しい。私は1年半のiPhoneユーザーだが、携帯からのアドレス一括コンバートに苦しみ、複数メールアカウント設定でもヘルプが必要だった。相手のデバイスによっては文字化けメールが発生するので、極力iPhoneからは返信しないようにしている。こんなザマだ。マイスターという存在は心強い。

 さらに私が感心したのはお客様に“寄り添う姿勢”である。番号札を持ち、手持ちぶさたのお客に、ひざまずいて話を聴くドコモスタッフの姿を私は見た。

 「あの姿勢はいいですね」

 「はい。お待ちするお客様に、立って接客では上から目線になります。カウンターでなく、その場で対応できることであればそこでいたします」

 こんな光景、他の携帯ショップでは見たことがない――そう言うと、「お客様目線でお話をするのがマイスターの使命です」と、舘野さんは答えた。

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