社会とつながるデザイン――ドイツの生活用品見本市「テンデンス」(1/4 ページ)

» 2010年11月15日 08時00分 公開
[本間美紀,エキサイトイズム]
エキサイトイズム

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「高い美意識と審美眼を持ち、本物を知った30代男性」に向けたライフスタイルのクオリティアップを提案する、インターネットメディアです。アート、デザイン、インテリアといった知的男性の好奇心、美意識に訴えるテーマを中心に情報発信しています。2002年11月スタート。

※この記事は、エキサイトイズムより転載しています。


 ドイツで開催された生活用品の見本市「テンデンス」。暮らしに密着した美しいデザインの日用品がそろった。

エキサイトイズム 独フランクフルトの国際見本市会場

 中でも目についたのが社会とつながるデザインだ。日本でデザインとは、ちょっと特別な世界と思われることが多いが、ドイツでは一般的な社会活動と密接な関係があるようだ。

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 ドイツの「Side by side」は生活に即したシンプルなデザインのブランドだ。ドイツの若手デザイナーと障害を持つ人の工房を結びつけて、製品にしている。2002年のデビュー以来、生活用品のブランドの中では常に注目され続け、いくつかのプロダクトは、日本でもすでに発売されている。

 貝割れ大根など、スプラウト類を育てるための皿。「障害を持つ人たちの才能を最大限に生かしながら、生活ですぐに使える、本当に美しい、売れるプロダクトが私たちの使命」と同社はいう。

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 直線的な木組みが美しい白木のブックスタンド。複雑な工程を避け、シンプルな作業で製造可能にするというデザインは、若手にも新しいチャレンジのようだ。現在まで20人のデザイナーによる48種の製品が世界中で販売され、成功している。

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