前日の反動や持高調整の買いも見られ、大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2010年12月21日 16時06分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]
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明日の相場雑感

 朝方から持高調整の売り買い、特に買いがまとまって入ったようで、米国株式市場や為替動向に影響されずに買い先行となりました。後場に入ると先物にまとまった買いが入ったことや北朝鮮問題などが一段落、中国がEU(欧州連合)を支援するという話も加わり、大きな上昇となりました。年末の「掉尾の一振」が期待されるところで、持高調整の買いが見られ、出遅れ銘柄を物色する動きになったものと思います。

 来年の相場はどうかと気にすることが多くなり、株式セミナーなどでも来年の相場はどうかの話が多くなってきました。「うさぎ年は・・・」とか、「波動論から言うと・・・」などと難しい話も聞こえて来ますが、大きな流れを見るうえでは、「株式市場に資金流入するのか流出するのか」、「日本と外国であればどちらに資金が集まり易いのか」「景気動向はどうなのか」そして「金利はどうなるのか」などを考えることからはじめてもいいと思われます。

 日経平均の節目などを考えるときもごくごく単純に考えて行くと良いと思います。日本株が買われ、株式市場に資金が流入すれば、日経平均は上昇となると考えられ、その際にはここまで下落する過程、戻りを試す過程で高値となったり、もみ合ったり、押し目となったような水準を見ておけばとりあえずは良いと思います。つまり、目先的にはこの6月の高値水準である10200円〜300円水準での底堅さが確認されれば、節目は5月の急落時にいったんもみ合いとなった10500円〜600円水準であるのでしょう。

 その次の節目は、4月高値水準である11300円〜400円と見てもいいのでしょうが、4月高値から急落していったん11000円を割り込んだところ=1月の高値水準で下げ止まる場面もあり、11000円手前の水準=10800円〜900円水準も節目と見ても良いと思われます。このように、節目を見つければ、後はどの程度の周期、あるいは季節的な需給要因で上げ下げするのか「相場のリズム」を考えて見ると、「来年の相場」も見えてきそうです。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。


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