エコ電力に対する一般消費者の気持ちは「総論賛成だが、電力料金は少しでも安いにこしたことはない」が大勢だと思う。負担の重みは家計によって異なるが、筆者なりに中流世帯の感覚を代弁するなら次のようになる。
「ある程度のエコ電力負担金は仕方ないし(現在の)年間36ユーロは許せるが、(2011年2月からの)108ユーロは厳しい。2012年以降さらに値上げされるとすれば、冗談ではない!」――。
翻ってエコ電力事業者の立場で考えると、エコ電力への投資は実に魅力的だ。うまく投資すれば、かなり安全に年率8%もの収益を得ることが可能だし、公募型の風車建設やメガソーラー建設ならば1000ユーロ程度の小口から投資できる点が庶民にはうれしい。また、持ち家の屋根の方向と角度が適して入れば1万〜5万ユーロ程度の個人資金で太陽電池を設置することができる。
消費者としてはこれ以上のエコ電力負担増は困るが、ちょっとした余剰資金があれば収益を上げられることは魅力。端的に書けば“庶民も投資しなければ損”なのがドイツのエコ電力である。
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