矢野経済研究所は1月5日、「ブライダル市場に関する調査結果」を発表、2010年のブライダル関連市場規模を前年比0.4%減の2兆7480億円と見込んだ。2008年の2兆8021億円をピークに、2年連続で減少している。
「結婚にはある程度まとまった資金が必要である」という認識が浸透しており、“一生に1度”のセレモニーであるという意識も強いため、ブライダル市場は「不況に強い市場」と言われてきた。しかし、矢野経済研究所では「景気回復の遅れや若年層の雇用不安、結婚観の変化などを受けて、変化の兆しが訪れている」と分析している。
ブライダル関連市場で最大の構成比を占める挙式・披露宴・披露パーティ市場の2010年の規模は、前年比0.5%増の1兆5160億円。ゲストハウスでの結婚式が増えていることなどから、ここ数年、市場規模は拡大しているが、伸び率は鈍化してきている。
少人数婚や費用をかけない結婚式や披露宴に対する消費者ニーズの高まりは顕著になっており、挙式のみを行うチャペルを運営する企業が増加。300万円前後で婚礼を施行しているホテルや式場が、こうした動きの影響を強く受けている。「これまで高価格帯ウエディングを手がけてきた企業が単価を抑えたセカンドラインの店舗を出店する動きもあり、外資系のラグジュアリーホテルなどでも少人数のウエディングプランをWebサイトで告知するところが出てきている」(矢野経済研究所)
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