<日経平均>10589.76△76.96
<TOPIX>937.74△8.10
<NYダウ>11731.90▼23.54
<NASDAQ>2735.29▼2.04
<NY為替>82.81▼0.43
朝方発表された新規失業保険申請件数が予想に反して増加、雇用情勢の悪化が懸念されて売り先行となりました。景気の先行きに対する不安から売り急ぐというよりはこうした指標の発表をきっかけに決算発表前に手仕舞い、利益を確保しておこうと言う売りが出たものと思います。原油先物なども利益確定売りに押され、ちょっとした信用収縮の動きとなったことも手仕舞い売りを急がせる要因となったものと思います。
決算発表が始まりましたが、想定されていたように10−12月期決算は決して悪いものではないようです。ドル安効果、金融緩和効果、そして新興国を中心とした世界経済の拡大の中でしっかりと収益を上げ、その収益を国内に還元するように米国内の雇用や個人消費の底入れ、改善に繋がっているようです。目先的には決算動向に一喜一憂するのでしょうが、今後は米国内需の拡大が見込まれるのかどうかを試しながら、景気回復度合いを確かめるような動きになって来るものと思います。
個別には決算発表を控えたインテルは手仕舞い売りもあって軟調となりましたが、引け後に発表された決算が好調ということで時間外取引では堅調となっています(6:40現在)。また、期待されていた治療薬の臨床試験を一時停止したメルクは大幅下落、指数の足を引っ張ることとなりました。金先物価格は堅調でしたが、パブリック・ゴールドやアルコアが大幅下落、ニューモント・マイニングやモンサントも軟調となるなど、金鉱株、素材株が軟調となりました。
昨日の日本市場は米国株高やユーロ高を受けて買い先行となり、堅調な展開となりました。外国人も買い越し基調ということもあり、出遅れ銘柄を物色する動きなどから指数も値持ちの良い展開となりましたが目先的な過熱感もあり、積極的に買い上がる動きも限られ、上値も限定的となりました。物色対象も絞り切れずに積極的な買いも限られてしまったものと思います。
本日は米国市場が軟調となったことで、上値も重い展開となりそうですが、ユーロが堅調となったことや米ドルも比較的落ち着いていることから、オプションSQ(特別清算指数)算出と言う波乱要因はあるものの、底堅さも見られるものと思います。一方で1月14日は1年のうちで一番上昇となる確率の高い日でもあり、節目と見られる10600円水準を抜ける期待も高まりますが、昨年の1月第2週の週末(15日)は日経平均は高値引けとなったものの11000円に後一歩とどかず、週明けから米国の金融規制問題で売られて当面の高値となってしまいました。2年続けて同じことが起こると言うこともないのでしょうし、昨年のように急落する材料も見当たらないことから、特に心配する必要もないのかもしれませんが、目先的な過熱感が強まっているだけに、注目されるところです。
日経平均は10500円台固めとなっていますが、本日は昨日まで軟調となっていたハイテク銘柄などがインテルの好決算やユーロ安を好感して買われるのか、芳しくない決算を発表した小売り株の下落が指数を押し下げてしまうのかが注目されます。オプションSQも本来であれば、さほど波乱もないのでしょうが、指数に影響の大きな銘柄の動向次第では波乱要因となりそうです。それでも、10500円台でのもみ合いという状況は変わらず、10600円を超えると売られ、10500円に近づく、あるいは10500円を割り込むと買われるというような展開ではないかと思います。
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