学生が就職したい企業はココ――“リスク回避型”が増える

» 2011年01月31日 14時34分 公開
[Business Media 誠]

 現役大学生の就職活動が本格化しているが、どの企業に就職したいと考えているのだろうか。2012年4月入社を希望する学生に、就職したい企業を聞いたところ「伊藤忠商事」(男子1位、女子9位)がトップ、次いで「三菱東京UFJ銀行」(男子4位、女子8位)、「全日本空輸(ANA)」(男子20位、女子5位)であることが、クチコミ就職情報サイト「みんなの就職活動日記」の調査で明らかになった。

 この調査は、それぞれの企業について「仕事」「会社」「雇用」「社会的責任」「採用活動」の観点から選んでもらい、その割合をランキングしたもの。1位となった伊藤忠商事については「海外で働ける」(4位)と答えた人が多かった。また「若いうちから働ける」(7位)や「教育研修に熱心」(5位)の項目でも目立った。また2位の三菱東京UFJ銀行については「安定している」(3位)といった声が多く、景気を反映した安定志向の学生から人気を集めた。3位の全日本空輸は女性からの人気が高く、「希望する職種につける」(1位)、「海外で働ける」(12位)などで支持を得た。

学生が就職したい企業の総合ランキング(1〜10位、出典:みんなの就職活動日記)

就活環境「リスク回避型」

 経済のグローバル化の影響を受け、従来から人気の高い総合商社のランキングがさらにアップした。総合ランキングの上位に、大手5社(伊藤忠商事1位、丸紅13位、三菱商事14位、三井物産30位、住友商事40位)がそれぞれランクイン。また学生の安定志向が広がりを見せており、メガバンクの人気が目立った。2位だった三菱東京UFJ銀行のほかに、みずほフィナンシャルグループが15位、三井住友銀行が16位に食い込んだ。

 「今年の就活環境をひとことで言うと『リスク回避型』といえるだろう。大学に入ったときから先輩たちの厳しい就活を見てきた世代なので、リスク回避型になったのではないだろうか。ただ厳しいがゆえに、企業をきっちり見極めようとする思いも強い」(みんなの就職活動日記)と分析している。

学生が就職したい企業の総合ランキング(11〜30位、出典:みんなの就職活動日記)

 インターネットまたは紙による調査で、2012年4月入社を目指す学生4959人が回答した。調査期間は2010年10月1日から12月12日まで。

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