米国株安を受けて売り先行、いったん戻るも売り直されて軟調清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年02月23日 16時35分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

市況概況

日経平均 10579.10円 ▼85.60円
売買高 25億4638万株
売買代金 1兆7985億9800万円
値上がり銘柄 314銘柄
値下がり銘柄 1257銘柄
騰落レシオ 103.03% ▼7.49%

日経平均

米国株安を受けて売り先行、いったん戻るも売り直されて軟調

 米国市場が大幅安となったことや円高となったことから売り先行となりました。それでも、昨日の大幅下落の反動から目先筋の買戻しや持高調整の買戻しもあって底堅く、底堅さを確認して買戻しを急ぐ動きから日経平均は堅調となる場面もありました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が売り越しと伝えられたこともあって、戻りも鈍く結局軟調とはなったものの、底堅い展開となりました。

 後場に入ると円キャリー取引の解消(巻き戻し)と見られる動きで円高が進んだこともあり、買い戻し一巡から売り直されて下げ幅拡大となりました。前場に続いて持高調整の買いが入る銘柄や好材料に反応する動きもあり、指数の下値も限定的とはなりましたが、中東や北アフリカの政情不安が拡大したと言うわけでもなく、売り直さなければならない理由の特にないなかで手仕舞い売りが嵩んで指数を下押す動きとなりました。売買高は多いのですが、持高調整の売り買いが中心となって先行きに対する見通しなどからの売り買いが少なく目先の需給に振らされました。

 小型銘柄も引き続き見切売り、手仕舞い売りに押されるものが多く見られました。日経ジャスダック平均は軟調と言うにとどまりましたが、東証マザーズ指数やジャスダックTOP20指数は大幅下落となりました。先物はあいかわらずまとまった売り買いも少なく小口の買い戻しで戻り穂歩調となり、小口の見切売りに押されるという状況で、指数を大きく方向付けるような場面は見られませんでした。

 中東情勢の混乱を材料に大きく売られ、本日も冴えない展開となっていますが、遅かれ早かれいずれにしても目先的な過熱感を冷ますような調整はあったのだと思います。毎年、この時期には3月の決算をにらんだ動きやファンド筋などの持高調整の動きで波乱となることも多く、きっかけは何にしろある程度予測された波乱ということではないかと思います。手仕舞い売りを急ぐ場面がある一方で買戻しなどが多いのもこの時期の特徴(3月決算前に借りていた株券を返すことが多い)で、当面は10500円〜600円水準を下値、10800円〜900円水準を上値に、もみ合いの中での調整となると思います。

テクニカル分析

日経平均

 基準線のサポートを確認するように下値を試す展開となっています。遅行線も日々線を意識して下げ止まっており、ここからは底堅さも見られるものと思います。ただ、まだRSIもストキャスティックスも高値圏からの調整が続いており、下値を試す動きは続くものと思います。

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