週末の米国市場は堅調だったが、巨大地震の影響が懸念されて大幅安清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2011年03月14日 16時49分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]
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明日の相場雑感

 地震の影響が懸念されて大幅安となりました。ほぼ全面的に見切り売りが嵩み、大きな下げとなりました。実際に工場などがあると言うことだけではなく、地震保険の支払いから海外資産を売るのではないかとの懸念から円高になったことも、売り急がせる要因となりました。日本に対するリスクを取りざたする見方もありましたが、復興需要に期待する動きもあり、下げ渋る場面もありました。

 それにしても大きな地震でした。先週末から繰り返しテレビで放映される映像も目を覆うような惨状で、涙なしでは見られないような場面も多いです。自分も週末には会社に泊まり、土曜日にまともに走れない電車で何時間もかけて帰り、本日も電車が動かず出社もできないのですが、被災された方に比べるとどれだけ恵まれているのかと思ってしまいます。

 こんなときに株式市場を開いていても良いのかと疑問にも思いますが、経済面から被災された方を支援するためにも、我々に代わって被災者に対して支援する企業を応援すると言う意味で株式市場を見ても良いのではないかと思います。採算などはもちろん度外視し、金額の支援だけではなく、必要とされる物資を提供している企業などはしっかりと応援したくなります。

 ツイッターで呟いている方がいましたが、自分が投資している企業がこうした被災者に対し大きな支援をしていると、投資をしていてよかったと思いますし、また、自分の目も確かだったと誇らしく思います。物資面での協力だけではなく、電力削減への協力で営業を停止してしまった企業など業績的には落ち込むのかもしれませんが、高い評価をしても良いのではないかと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。


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