【追記】放射線漏れを感知する、東日本のモニタリングポスト一覧

» 2011年03月15日 00時19分 公開
[堀内彰宏,Business Media 誠]
※各地のモニタリングポスト設置などにともない、データを初出より追加。今後も随時追加していきます。(3月16日12:00)

 東京電力は福島第1原発3号機の水素爆発事故で、作業員が被ばくしたと発表した。深刻な被害も出てきているが、もし放射線が漏れた場合、その行方についてどのように確認すればいいのだろうか。

 その手がかりとなるのが、各地に設置されたモニタリングポストの数値だ。モニタリングポストは、空気中の放射線を24時間監視するもので、原発関連団体などではWeb上にその数値をリアルタイムで公開している。各原発に異常がなければ、その放射線量が上がった場合、福島原発から放射線が飛んできたと推測できるだろう。東日本でリアルタイムに放射線量を公開しているWebサイトは以下の通りだ。

全国

 →文部科学省による都道府県別環境放射能水準調査結果

北海道・東北

 →北海道原子力環境センター(北海道古宇郡泊村付近)

 →青森県環境生活部原子力安全対策課(青森県六ヶ所村付近)

 →東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター(宮城県仙台市)

 →東北電力女川原子力発電所(宮城県女川町付近)

 →福島第一・第二原子力発電所(福島県双葉郡大熊町)

 →福島県原子力センター(福島県富岡町付近、ただし3月12日12時以降更新されていない)

北関東

 →栃木県環境保全課(栃木県宇都宮市・那須町・日光市・真岡市・小山市)

 →北茨城市役所(茨城県北茨城市)

 →茨城県環境放射線監視センター(茨城県東海村付近)

 →つくばセンター災害対策中央本部(茨城県つくば市)

 →群馬県環境保全課(群馬県前橋市付近)

 →埼玉県保健医療部保健医療政策課(埼玉県さいたま市)

 →理化学研究所(埼玉県和光市)

南関東

 →日本分析センター千葉本部(千葉県千葉市)

 →県環境研究センター(千葉県市原市)

 →東京大学環境放射線対策プロジェクト(東京都文京区・目黒区、千葉県柏市)

 →都内の環境放射線測定結果(東京都新宿区百人町)

 →神奈川県安全防災局危機管理対策課(神奈川県川崎市)

 →神奈川県安全防災局危機管理対策課(神奈川県横須賀市)

 →横浜市環境創造局(神奈川県横浜市)

北信越

 →新潟県放射線監視センター(新潟県新潟市)

 →柏崎刈羽原子力発電所(新潟県柏崎市付近)

 →石川県原子力安全対策室(石川県志賀町付近)

 →長野県環境保全研究所(長野県長野市安茂里)

 →衛生環境研究所(山梨県甲府市)

東海

 →静岡県環境放射線監視センター(静岡県御前崎市付近)

 リンク先で放射線量の単位となっているnGy/h(ナノグレイ/時間)は1時間当たり空気に吸収される放射線のエネルギー量のこと。日本原燃によると、一般的な環境条件では「1nGy/h=0.8nSv/h(ナノシーベルト/時間)」に当たるという。

 原子力教育を考える会によると、平常値は50nSv/hで、全身の被ばく線量が10〜50mSv(=1000万〜5000万nSv)になると予測されると屋内退避の指示が出される。

 3月12日午後に福島原子力発電所正門付近で測定された値は1015μSv/h(=101万5000nSv/h)。放射線医学研究所によると、原子力発電所に関して定められた一般人の1年間の線量限度は、1mSv(=100万nSv)となっている。同研究所では「(福島第1原発について)1015μSv/hが測定された3月12日に正門近くで1時間立ちつづけたとしても1mSvですから、健康影響を心配する必要はありません」としている。

放射線量の持つ意味(出典:放射線医学研究所)

 またこちらはオフィシャルな観測データではないが、東京都日野市東京都江東区東京都大田区でも、個人で放射線量をリアルタイムで測定、公開している人がいるようだ。

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