コラム
» 2011年03月22日 11時20分 公開

松田雅央の時事日想:「原発事故」報道を検証する――海外と日本ではこれほど違う (2/4)

[松田雅央,Business Media 誠]

求められる透明性

 筆者がインターネットを使って調べたところ、放射線量には変化がなかったので、どうやら「燃料プール周辺の可燃物の燃焼」の可能性が高い。事実関係は後の調査で明らかになるとして、ここでは彼のレポートから浮き彫りになる海外メディアの疑心について述べたい。

 筆者は日本人として日本政府と東電が可能な限り早くて正確な情報提供に努力していると信じたいが、海外メディアはそれほど好意的には考えてくれない。端的に書けば、情報開示は遅く、情報は少なく、故意の情報非公開(情報隠し)が行われているというのが大方の見方である。海外メディアは開示される情報に対し、不信感を持ち続けており、そのフラストレーションがレポートの中でさまざまに顔を出す。

 基本的には日本向けであっても海外向けであっても、情報開示のあるべき姿に違いがあってはならない。大切なのはネガティブであってもポジティブであっても、客観的な事実とデータ(数値)を包み隠さず、可能な限りリアルタイムで開示してゆくこと。震災発生当時に比べ情報開示の速度と量は劇的に向上したと感じるが、海外メディアの要求レベルはもっと高い。

福島第1原発(出典:東京電力)

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