烏賀陽:朝日新聞のワシントン総局には、政治部と経済部と外報部の記者が、指定席を持っている。政治部の指定席には官邸のキャップなど政治部要職を経験した記者が来ることが多く、経済部の指定席は財経のキャップだったりする。組織のラインがそのままワシントン総局に伸びているんですよ。
ワシントン総局の政治部指定席というのは、いわば“政治部ワシントン支局”なんですよ。大統領選のときに「オバマのTwitterの使い方」を記事にしようということになったそうですが、そうした話題であればITに強い記者が書けばいい。しかし政治部の指定席に座った記者がTwitterの取材をすることに。そして「Twitterってmixiみたいなもの?」といったところから始まったりする(笑)。
窪田:ハハハ。
烏賀陽:なぜそんな記者がオバマの取材をしているんですか? と聞いても合理的な理由はない。大統領選挙担当は「政治部記者の指定席」だからそうなるだけです。何度もいいますが、それは会社内部の都合であって、読者には全く関係ないことです。
窪田:ずっと組織の中にいると、洗脳されてしまいますよね。僕も長く勤めていて、烏賀陽さんから「政治部の記者が、他の紙面で書けないのはおかしい!」と言われると、「気持ちは分かりますけどねえ〜。でも、できないんですよ〜」となってしまう(笑)。
烏賀陽:ハハハ。「そんなこと言ったって、キミィ」って言うんでしょ?
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