花粉症、患者視点に立てば治りませんか?郷好文の“うふふ”マーケティング(1/2 ページ)

» 2011年04月14日 08時00分 公開
[郷好文,Business Media 誠]

著者プロフィール:郷 好文

マーケティング・リサーチ、新規事業の開発、海外駐在を経て、1999年〜2008年までコンサルティングファームにてマネジメント・コンサルタントとして、事業戦略・マーケティング戦略など多数のプロジェクトに参画。2009年9月、株式会社ことばを設立。12月、異能のコンサルティング集団アンサー・コンサルティングLLPの設立とともに参画。コンサルタント・エッセイストの仕事に加えて、クリエイター支援・創作品販売の「utte(うって)」事業、ギャラリー&スペース「アートマルシェ神田」の運営に携わる。著書に『顧客視点の成長シナリオ』(ファーストプレス)など、印刷業界誌『プリバリ[印]』で「マーケティング価値校」を連載中。中小企業診断士。ブログ「cotobike


 地震は恐い。でも花粉症の悪化も恐い。

 花粉症で悩まされる人は、この災害で実感しただろう。地震は花粉症を悪化させる。大地が揺れると木々も揺れる。杉やひのきの花粉飛散量が増えるのだ。余震続きの日々、実際に各地で“黄色い粒”が目撃され、「放射性物質か?」と気象庁に問い合わせが殺到した。

 もちろん、そんなわけはない。余震の続く雨の日の翌日、黒っぽいボディのクルマを見ると、黄色いポチポチが見えた。花粉だ。

 通年鼻炎に悩まされ、春はスギ花粉症に襲われる私は、震災前も鼻炎に悩まされていたが、とりわけ震災以降に悪化した。クシャミ、鼻づまり、目のかゆみ。しゃべるのも息をするのもツラい。集中力ゼロで鼻水タラー。口を開けてようやく寝付いても、明け方に鼻水タラーで起こされる。ティッシュ1日1箱なんて軽い。ペーパー類の買い占めは放射能汚染よりも脅威である。

 だが地震から2週間後、あまりに悪化したことを機に私は誓った。鼻炎フリーの身体になろう。花粉症とオサラバしよう。通院して対症療法(投薬)の一時しのぎは止める。今度こそ治すぞ。以下、変わりつつある私の体験記。

私の鼻炎退治

 まずは医者に頼らず、自分で治す――これが鉄則だ。そこで整体のコラムを読みあさり、いくつか有用な記事に出会った。それらを始めると「ピタリ!」とまではいかないが、症状は相当軽くなった。鼻づまりは軽症になり、寝込むことはなくなった。「ポジティブに生きよう!」と希望が湧いてきた。

 「さとう式リンパケア」には即効性がある。鎖骨の下のくぼみを下から上に向かって「やさしく」さすり、痛いところをなでる。これで鎖骨下のリンパ節を「空にする」。左右両方やったあと、次は首を上から下になでて、首にたまった老廃物を鎖骨下に流し込む。そして上を向いて、ひじを曲げて肩を後ろに30回ほど回す。流し込んだ老廃物を「送り出す」。これを1、2度繰り返すと、事実、鼻づまりが楽になった。

 整体院腰痛ケアスタジオの東篤司院長によると「花粉症になったら即効性はなく、予防のため1〜2月からやるのがいい」という。もともとは歯科医師のさとう先生が開発した花粉症対策で、テレビ番組で“キツツキ体操”という名で流行ったこともある。

 合わせて始めたのが「あいうべ体操」。みらいクリニックの今井一彰さんが、口呼吸は疲労やリウマチ、アレルギー鼻炎を悪化させるという発見から考案した。やり方は簡単だが恥ずかしい(笑)。

(1)「あー」と口を大きく開く

(2)「いー」と口を大きく横に広げる

(3)「うー」と口を強く前に突き出す

(4)「べー」と舌を突き出して下に伸ばす

 意外にツラい。しかし、ツラい人はどこかに故障があるのだという。そういえば鼻炎が悪化しそうな体調の日、鏡を見ると朝から「負けて」、病的な顔の自分がいる。その日は昼になると鼻炎発作が出た。顔と体調はつながっているのだ。

 予防には「大腰筋エクササイズ」。niftyの記事「語ろ具」によれば、アレルギー性鼻炎の原因は“姿勢の悪さ”、つまり猫背。首が前に出て、屈んで歩いたり座る姿勢が悪い。なぜ悪くなるか、それは腰の筋肉の弱さ、大腰筋(だいようきん)が衰えたからだ。大腰筋とは腰部の内側にある筋肉で、背骨をまっすぐ支える役目を担う。加齢とともに細ってしまうと姿勢が悪くなる。

 このヒレ肉を足上げ体操で強化する。左右の足をひざが90度になるように上げる。繰り返すことで腰を安定させる。ほかにも寝転んで足を上げる骨盤矯正や、片足を前に踏み出す体操もある。要は姿勢のいいウオーキング。以上が今の私の日課だ。

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