西田社長が引き続き、説明してくれた。
「浴室周りは湿気が多くなるので、蟻道ができやすくなります。ちなみにシロアリは怖いですよ。ちょっとした隙間から屋内に入ってきますから。しかも、床下だけでなく、1階の天井裏など建物の上層部から被害が広がっていきます。だから、上層部などの家全体にシロアリが繁殖している可能性がありますね」
聞いているだけで身の毛のよだつ話だ。自宅全体にシロアリが繁殖しているということだが、一体、どうやってシロアリは家に侵食しているのだろうか。
「シロアリを招き入れるルートは、玄関が多いですね。玄関の上がり框(かまち:板の端部を隠すための化粧横木)は特に気つけた方がいいですよ。シロアリが好む場所です。基本的には、玄関と水周りで、それが8割以上です。玄関の狭い隙間を見つけて、シロアリが外から進入してきます。そして、湿気が多い水周りは繁殖しやすいですね」
無事に、床下潜入を終えることができた。西田社長に、引き続きシロアリ対策などの話を聞いた。
「定期的に床下を点検するのをオススメします。自分たちの知らぬ間に、家の土台が腐ったり、シロアリが発生することも十分にあります。定期的にというのは、水周りのリフォームのときか、増改築のとき、もしくは2〜3年に1回見るようにしてください」
定期的な確認以外でできることはあるのだだろうか。
「床下に換気扇はつけた方がいいと思いますよ。1棟の床下に3台くらい換気扇をつけるくらいがちょうどいいと言われています。除湿剤をまくのもいいんですが、シックハウス症候群対策が広がって、薬剤をまくのを嫌がる人もいますね。安全なものを使えば大丈夫なんですが……。
また数年も床下のことを気にしたことがない家や、床下チェックを一度もしたことがない家は気を付けた方がいいですね。もし該当する人は家の周りをグルッと回って、黒ずんだところや、薄い線が走っているところがないか目視で確認してみるといいですよ。特に薄い線が走っているところは蟻道の可能性があるので、要注意です。また、下地の上にタイルを貼った在来浴室の場合は水が周りやすいので、定期的にチェックした方がいいですね」
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