<日経平均>9380.35▼111.86
<TOPIX>807.99▼8.58
<NYダウ>12089.86▼61.30
<NASDAQ>2702.56▼30.22
<NY為替>80.10▼0.13
特に経済指標の発表などはなかったのですが、先週末の雇用統計が予想を下回ったことなどもあって景気回復鈍化懸念が根強く、また、投資判断の引き下げや資本規制強化の影響が懸念されて銀行株が安く、手仕舞い売りなども嵩んで軟調、ナスダック指数は大幅安となりました。特に売り急がなければならない材料があったと言うことでもないのですが、足元の経済指標などの悪化を再確認し、景気回復に一服感があると言うことでちょっとした材料で手仕舞い売りを急ぐことになったのだと思います。
金先物の価格は堅調ですが原油先物など商品相場も軟調となったことやユーロやドルを売る動きが見られたことも、信用収縮懸念となって売り要因となったものと思います。いずれにしてもQE2(量的緩和)終了ということが頭にあり、これまで潤沢なリスク資産で買われていた流れが変わるのではないかとの懸念もあるのだと思います。ただ、個々の企業業績などをみると回復基調にあることには違いなく、徐々にQE2終了を織り込んでくるものと思います。
個別には投資判断の引き下げのあったウエルズ・ファーゴが軟調、資本規制強化の動きがあることからシティグループやバンク・オブ・アメリカが大幅安、JPモルガン・チェースも軟調と金融株が軒並み売られました。投資判断の引き下げがあったロウズ(ホームセンター)も軟調、新サービスを発表したアップルもこれまで期待されていた分、出尽くし感もあって売られました。引き続き景気回復鈍化懸念からキャタピラーやGE(ゼネラル・エレクトリック)、アルコアなどといった景気敏感株が安く、IBMも軟調となりました。インテルは買い戻しも入って堅調となり、ウォルマートも堅調となりました。
昨日の日本市場は週末の米国株が軟調となったことや政局の混乱を嫌気する動きに加え、電力会社の「法的整理」が取りざたされたこともあり、売り急ぐ場面もみられ、大幅安となりました。世界的な景気鈍化懸念や為替が円高に振れていることも買い手控えにつながり、買い気の乏しいなかで手仕舞い売りや見切売りが嵩んで売られました。先物・オプションのSQ(特別生産指数)算出を控えていることもあり、動き難く、主力銘柄に堅調なものも見られましたが、目先の動きが中心となるなかで手仕舞い売りも嵩みました。
米国株が軟調となったこともあり、引き続き昨日同様に下値を試す展開となりそうです。政局の混迷が続いていることに加え原子力発電所事故もいっこうに解決することもなく買い材料に乏しいと言うことだと思います。ただ、昨日の下落である程度米国株安を織り込んだ格好となっており、下値の節目である9200円〜300円水準を試す展開には違いないのでしょうが、底堅さも見られると思います。為替も円高に振れていることから、ハイテク銘柄など輸出株は冴えない動きとなりそうですが、昨日のように主力銘柄に持ち高調整の買いが入るようであれば指数の下支えとなるのでしょう。
日経平均は昨日の下落でどうやら9500円〜600円水準がいったんは上値となって来るものと思われます。下値を探る展開となりそうですが、節目とすれば9200円〜300円水準が節目とみられ、今の段階ではその水準では下げ止まり、9200円〜300円水準が下値、9500円〜600円水準が上値というような水準でのもみ合いとなってくるのだと思います。
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