ロールケーキのヒットで、2010年のコンビニスイーツ市場は6.2%増

» 2011年06月17日 15時45分 公開
[Business Media 誠]

 富士経済は6月17日、国内のスイーツ市場調査結果を発表。それによると、2010年の小売スイーツ市場は前年比0.2%増の8718億円とやや拡大したことが分かった。

 チャネル別にみると、コンビニが同6.2%増の1045億円と大幅増。特にロールケーキが同27.3%増の98億円と急成長したことが要因となっている。同分野をけん引しているのはローソンのプレミアムロールケーキで、生クリームを使用し、スプーンで食べるという新しい食べ方を提案。季節限定や期間限定フレーバーによる展開も行い、発売19カ月で累計販売個数が1億個を突破した。

 一方、最大チャネルの百貨店は、高価格帯商品の不振や相次ぐ閉店で、前年比1.7%減の3498億円と苦戦している。

 2011年の小売スイーツ市場については、東日本大震災の影響で、原材料や包装資材の調達難、計画停電による店舗営業時間の短縮、自粛ムードなどがあり、同1.4%減の8594億円と見込んでいる。

小売スイーツ市場(出典:富士経済)

コンビニに需要を奪われる総合洋菓子店

 2010年の外食スイーツ市場は5075億円。2011年は小売スイーツ市場と同様、東日本大震災の影響で前年比4.0%減の4870億円となると見込んでいる。

 また、業態別にみると、最も市場規模が大きい総合洋菓子店の2011年の市場規模は、前年比6.9%減の2175億円になると見込まれている。個食のカットケーキを中心にコンビニに需要を奪われていることが原因となっており、ロスが少なくコンビニとあまり競合しない焼菓子に注力する動きが見られるという。

外食スイーツ市場(出典:富士経済)

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