大幅高の反動から売り先行となるも底堅い展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2011年06月23日 16時36分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]
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明日の相場雑感

 米国株安や前日までの大幅高の反動から売り先行となりました。ただ、外国人が買い越し基調ということもあって、底堅く、底堅さが確認されると買い戻しを急ぐ動きや持高調整の買いも入り堅調となる場面もありました。結局は方向感に乏しい展開と^なりましたが、売り急ぐ動きはなく、買い気が旺盛ということでもないのですが、底堅い相場展開となりました。

 政局の混迷もあってさすがに上げ一服となっているのですが、米国では手仕舞い売りも多かったのですが日本市場では案外底堅い堅調な展開となりました。好決算、好業績だから売られたところは買うというような動きでもなく、材料にっ反応してしているようで相変らず目先の需給に振らされ、後から材料を付けたしているような面もあるようです。相場全体の大きな流れも掴み難く、指数の方向感もいっこうに見られないようです。

 少なくとも何でもかんでも株を手放すというような動きは大震災以降はみられません、おそらく、売りたくなって来る水準がもっと高い水準であるとか、諦めて「塩漬け」となっているものも多いのではないかと思います。証券会社も今は収益源の一つとなっているものに「信用取引」があります。簡単に言えばお金を貸して株を買っているようなものですから、株が上がらなくてずーと塩漬けになっていれば金利収入が入るということなのです。

 投資信託の信託報酬も相場がどうなろうと毎日かかる費用で、お客様負担になり、信用取引の金利も同様です。ですから、手数料が安いとか無料だと言って高い金利で信用取引で塩漬けにしているのであれば、さっさと損失を出すとか、金利を排除することを考えなければさらに利益を得ることが難しくなって来るということです。金利が低いことで何となく気にしない向きも多いのですが、手数料と比べてみると、案外馬鹿にならないものです。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券、リテラ・クレア証券で相場情報などに携わってきた。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。
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