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» 2011年08月02日 08時00分 UPDATE

城繁幸×赤木智弘「低年収時代よ、こんにちは」(1):どうすればいいのか? 年収300万円時代がやって来る (3/6)

[土肥義則,Business Media 誠]
yd_taidan2.jpg 若者はなぜ3年で辞めるのか?』(著・城繁幸、光文社新書)

城:労働時間は重要ですよね。僕もサラリーマンをしているとき、「年収はそんなに伸びなくてもいいから、夕方に帰らせろ」と思っていました。

赤木:ハハハ。

城:だって事務系の仕事なんてつまんないんですもん(笑)。

赤木:そういう働き方をしていると、“労働自尊心”をもっていないと大変ですよね。

城:そうなんですよ。“労働自尊心”がなければ、他人に対し、ヘンにいばったりする。例えば同じ職場なのに早く帰る人っていますよね。例えば契約社員や派遣社員が早く帰ったりすると、「オレは正社員で会社を支えているんだ」などと思ったりする。それは同じ職場だけでなく、他社の人にも同じような感情をもったりする。

 僕も就職し、月に120〜130時間ほど残業するときがありました。そのときには、自分が傲慢になるんですよ。「正社員なんだからがんばらなければいけない」などと考えていました。しかし今振り返ってみると、「あのときの自分はなんだったんだろう……」と思うわけですよ(笑)。

赤木:ハハハ。

城:中身はなく、生産性もない考え方をしていましたね。働いていることだけに、価値観を見い出そうとするんですよ。そして「正社員なんだからがんばらなければ」と思い込んでしまう。

 月の残業時間が80時間を超えてしまうと、余暇に何かをしようという気持ちがなくなってしまいますね。僕は学生時間からジムに通い始め、今も通っています。だけど残業時間が長かったときだけは、行けなかったですね。ジムに行く元気がないんですよ。まさに会社から家に帰るだけの生活。

 休みの日は友だちと遊びに出かけたりしていましたが、だんだん減っていくんですよ。忙しくなってくると。外に出かけるよりも、家で体を休めたいので。そして徐々に趣味も減っていく。

 今は自分でスケジュール管理をしているので、プライベートの時間はきちんと確保しています。しかしもし20代に経験したあの生活を、10年、20年続けていたら「自分はどうなっていたんだろう?」と想像すると、恐ろしくなりますね。

 労働時間を短くすれば、年収300万円でも充実した生活を送る人が増えてくるのではないでしょうか。

赤木:そう思いますね。

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