向島に妖艶ワインバー&本格フレンチGo EAST #03(3/3 ページ)

» 2011年08月02日 13時58分 公開
[松浦明,エキサイトイズム]
エキサイトイズム
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 料理は、“きのこの魔術師”として知られる3つ星シェフ、レジス・マルコンに師事した長良一シェフによる。フランス、ベルギーなどで修行を積んだ長シェフの料理は、繊細さと大胆さの間を程よく行き来する絶妙なバランス感覚が魅力だ。農家から直接仕入れる“野菜の花”を多用した料理の数々はヘルシーで、見た目の美しさにも心が奪われる。

エキサイトイズム 長シェフがこだわった食材の1つ、野菜の花を主役にした「陽子さんの農家のサラダ」、1250円。ルッコラ、フェンネル、大根など、どの野菜の花か想像をめぐらせながらいただくひと皿
エキサイトイズム 筆者がイチ押ししたいのが、長シェフの肉料理。「蝦夷牛のロースト トランペット茸のソース」3600円、要予約。丁寧に低温でじっくり火入れした赤身肉の旨みが、ソースの最後の一滴まで味わいつくせる一皿

 ワインはシニアソムリエの林洋介店長が、ボルドー、ブルゴーニュ、ローヌなどフランス産ワインを中心にリスティングした「グランメゾン並みの品揃え」を驚くほど安価に楽しむことができる。この春刊行され、ソムリエ田崎真也氏も推薦する『ワイン基礎用語集』(柴田書店・刊)の執筆陣にも加わっている林店長は、手軽なものはもちろん、ボトルではなかなか手が出ない銘柄をグラスで提供するなど、ワイン好きのわがままにもさまざまなかたちで応えてくれる。

エキサイトイズム グランメゾン並みの品揃えを誇ると同時に、日常使いできるワインも常時赤・白が気軽な4500円、5600円、6800円のプリフィクスメニューで種類豊富に用意されている。グラスワインもシャンパン・白・ロゼ・赤で常時20種類ほどをラインアップ。中にはボトルではなかなか手が出ないような銘柄も

 「“ちゃんとした”といえば語弊があるかもしれませんが、当店ではフランス料理としての骨格をしっかりと感じていただける料理をテーマにしています。せっかくここまで足を運んでいただくのですから、お客さまにはニュアンス(雰囲気)を皿に盛るのではなく、じっくりと手間をかけた本格的なフランス料理を味わっていただきたい。和でも洋でもない、ちょっとエキセントリックな空間で、他では体験できない料理とワインのパフォーマンスを心ゆくまで楽しんでいただけたらと思っています」と長シェフは語る。

 少々遠いものの、大切な人を連れてわざわざ通ってみたいし、お忍びな気分で1人そっと立ち寄りたくもなる。そんな同店の魅力は向島情緒とも相まり、心地よい相乗効果を生んでいきそうだ。世界一高い電波塔となるスカイツリーの開業まであとわずか。「“予約が取れない店”になる前に訪れたい店」として、ぜひ覚えておいていただきたい。

レストラン&ワインバー 向島葡萄亭

東京都墨田区向島5-27-10 1・2階

Open.17:00〜23:00(L.O.) 火、第1月休み

コース6500円〜、アラカルト850円〜

グラスワイン900円〜、ボトル4500円〜

ワインは『遠藤利三郎商店』と同様、小売価格+1000円で提供

お問い合わせ:tel.03-6658-5171


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