G-SHOCKとBMX、商店街の活性化に情熱を燃やす時計専門店のイケメン社長(1/3 ページ)

» 2011年08月10日 15時00分 公開
[吉村哲樹,Business Media 誠]

 2011年7月31日、クレド岡山(岡山県岡山市)で、自転車競技の1つ「BMXフリースタイル」の大会「G-FLAT OKAYAMA」が開催された。観客のすぐ目の前で繰り広げられる一輪走行や高速スピンなど、8人のトップライダーがアクロバティックな技を競い合った。

 G-FLATは、全国各地で開催されているBMXの大会だ。G-SHOCKが持つ世界観と、BMXが持つ現代的でタフなイメージが合致するという理由で、カシオ計算機がG-FLATをサポートしている。

G-SHOCK G-FLAT OKAYAMA

 今回誠編集部では、G-FLAT OKAYAMAの取材のため、岡山県を訪れた(大会レポート&動画は3ページ目に!)。岡山大会には「CHRONO FACTORY presents」という冠がついており、カシオ計算機のほか、地元岡山市の時計宝飾専門店である「トミヤ」もスポンサードしている。時計宝飾専門店がBMXの大会をサポートする真意はどこにあるのか。

地元商店街の復興に情熱を傾けるトミヤ社長

G-SHOCK 表町商店街

「カシオさんからG-FLAT開催の提案をいただいたときには、『もう、これはやるしかない』と思いましたね」

 こう語るのはトミヤの古市聖一郎社長だ。そこには、地元商店街の衰退に対する危機感があった。トミヤが7店舗を展開する「表町商店街」は、岡山県でも随一の規模を誇る商店街だ。しかし近年では客足が徐々に減少、特に若年層のお客さんはめっきり減ってしまった。

「勢いのある経営者に『ぜひ表町商店街に出店してください!』とお願いしています。でも、今の若い人たちの中には、表町商店街の存在自体を知らない人も多い。商店街を知ってもらうきっかけとして、イベントはとても有効なのです」

 G-FLAT OKAYAMAも商店街活性化の一環というわけだ。これまでにも古市さんら地元の若手実業家が中心となって、さまざまなイベントを仕掛けてきた。例えば、商店街のど真ん中にステージを設け、音楽を流して「商店街をクラブにした」こともある。このイベントは5000人の観衆を集め、大成功だった。

 古市さんが思い描く表町商店街の将来像とは、一体どんなものだろうか。

「表町商店街を『人生のデザート』が味わえる場所にしたい。デザートはあくまで食事のおまけですけど、実はそれを食べているときが一番幸せだったり、家族との会話が一番弾む時間だったりする。お腹は満たされていて必要ないのかもしれませんが、でも実は人生で一番大事な部分ではないかと思うんです」

 商店街は単に生活必需品を提供するだけではなく、新たなライフスタイルやカルチャーも提案できるはず。古市さんはそんな理想の商店街を目指し、これからも地元に根ざした活動を行っていくという。

G-SHOCK トミヤの古市聖一郎社長
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