矢野経済研究所は11月8日、「国内時計市場に関する調査結果」を発表。それによると、2010年の市場規模は前年比3.7%増の4570億円と、4年ぶりに増加したことが分かった。
矢野経済研究所では「2010 年春ごろからは国内ユーザー需要の回復に加え、首都圏などで中国を中心としたアジア諸国からの富裕層観光客需要の回復、中国人観光客へのビザ緩和による訪日需要の拡大が見られた」とコメントしている。しかし増加に転じたものの、2009年に前年比30.9%減と大きく縮小した分を取り返すには至っていない。
分野別にみると、国内ウォッチ(腕時計)市場は前年比3.4%増の3991億円。同市場の72.7%を輸入ウォッチが占めており、さらにその86%はスイスを中心とした欧州からの高級機械式時計。そんな高級機械式時計の中でも、10〜20万円前後のコストパフォーマンスの高い商品群のヒットが市場拡大に貢献したという。
一方、国内クロック(置時計)市場は、前年比6.4%増の579億円。こちらは全体の過半数を占める国産品が、前年比7.5%増の442億円となったことが市場拡大の要因となった。生活雑貨ショップなどでの、インテリア向けクロックが好調だったという。また、2011年は夏に節電が行われたことを受け、室内温度が確認できる「温湿度表示付きデジタル電波時計」の普及が進んだ。
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