米国株が大幅安、週末の手仕舞い売りもあって大幅安清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2011年11月18日 16時07分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]
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明日の相場雑感

 前日に続き米国株が大幅下落となったことで、さすがに今度は日本市場も売り先行となって大幅安となりました。日本の時間帯では為替も落ち着き、手掛かり難のなか方向感に乏しい展開で、週末ということで手仕舞いの売り買いが中心となっていたのですが、買い戻しを急ぐでもなく、手仕舞い売りを急ぐでもなく相変わらず盛り上がりに欠ける展開となりました。日経平均も年初来安値圏ということで売り叩き難く、かといって買い急ぐ要因もないということなのだと思われます。

 閑話休題・・・大阪から青森まで15時間かけて結んでいる寝台特急「日本海」が来年春のダイヤ改正で廃止されることになりました。これでいわゆる「ブルートレイン」といわれる青い車両を電気機関車が引く寝台列車は上野発の「北斗星」と「あけぼの」が残るだけとなり、関西発着のものはなくなることになりました。新幹線や航空機の方が早いということで利用者が少なくなったことが要因だと思いますし、JRが国鉄でなくなったことで収益を考えなければならないこともわかりますが、なんだか非常に寂しい気がします。

 実際に「日本海」に思い入れがあるわけではなく、子供の頃に田舎に行くのに「富士」や「あさかぜ」に乗った記憶はありますが、ブルートレイン自体もそれほど乗っていたということでもないのですが、東証が「アローヘッド」を導入したり、大証が「J−GATE」を導入したりと全てにおいて「スピード重視」という風潮は本当にそれでいいのかというような気もします。確かに、移動に時間がかからないというのは非常に便利ですし、注文も瞬時にできるというのも便利は便利だと思いますが、一つ二つの選択肢として残しておいてもいいもののあるのではないかと思います。

 「鉄っちゃん」ということでもないのですが(実は「プチテツ」ですが)、「電車に乗る」ということが手段ではなく目的というようなことがもっとあってもいいのではないかと思います。子供の小さいときにただ、「新幹線に乗る」という目的だけで千葉から新横浜まで行ったこともありますが、株式投資でも普段の生活でも「余裕」が必要ではないかと思います。(そういう自分も最近では本当に余裕がなく汲々としているのですが・・・)全く動きに乏しいやる気のない相場ももう少しだけでものんびりみていてもいいのかもしれません。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券、リテラ・クレア証券で相場情報などに携わってきた。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。
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