手掛かり難で方向感なく小動き清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2011年11月21日 16時14分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]
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明日の相場雑感

 週末の米国市場がまちまち、為替も円高気味ながらも大きな動きはなく、売り先行となったのですが、手掛かり難で小動きとなりました。外国人も大きく売り越しと伝えられた割には底堅く、底堅さがみられた割には戻りも鈍いという状況でした。手掛かりに乏しく、数少ない売り買いの手掛かりがみられる銘柄も反応は鈍く、総じて小動きとなりました。食品株の一角などに堅調なものもみられるのですが消去法的にディフェンシブ銘柄の一角が買われているということで相場全体を押し上げるでもなく、輸出関連銘柄などが売られ、年初来安値更新となる銘柄も多かったのですがその割には売り急ぐ動きも限定的で方向感のない展開となりました。

 本日から前場の取引が11時30分までとなりましたが、特に売買高が増えるということもなく、「ご祝儀商い」がみられるわけでもなく、淡々と11時30分までこなして前場を終わりました。前場に30分余計に取引したから後場に閑散としたということでもないのでしょうが、特に30分延長したからといって何も変わらず、終始冴えない動きでした。30分延長する理由が「香港市場をみながらできるから」などということも言われていましたが特に香港市場に反応することもなく、今日1日だけを見ると全く意味がないように思われます。

 実際に日経平均の先物取引は既に昼休みなく売買が行なわれていましたが、現物株の売買がないと昼休み時間帯はほとんど動きがありません。その時間が30分減ったとも考えられますが、今のところ先物も現物も売買は低調で意味があったものと思われません。なぜ昼休みの撤廃とせずに30分延長したのか意味がわからず、どうせなら先物に合わせて昼休み時間をなくすという手もあったのではないかと思います。

 かつて立会い場があった時のように場立ちといわれる証券会社の社員がいて、彼らが食事をする時間とか、伝票整理をする時間というものが必要であるのでしたら、昼に取引をしないと言う理由もわかりますし、従来からの慣行だから、取引が11時まででも良いと思いますが、本当に30分だけ延長するという意味はないのではないかと思います。だから今ここで昼休みを撤廃するというわけにもいかないのでしょうが、何らかの変更にはきちんとした理由があっても良いと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券、リテラ・クレア証券で相場情報などに携わってきた。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。
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