コラム
» 2011年11月24日 08時00分 公開

オリンパス問題で見える、メディアとアナリストの不気味な共通点相場英雄の時事日想(2/3 ページ)

[相場英雄,Business Media 誠]

 こうした参加者限定の会合では、「新製品の精緻(せいち)な売り上げ動向や決算数値の大まかな数字を聞き出すことができる場合がある」(同)とされる。

 結果として、「企業に食い込んだ調査ができるアナリストとの評価が高まれば、各種のアナリストランキングの順位が上がり、年俸にも反映される」(同)という構図ができ上がるわけだ。

 「◯△◯□(経済専門の媒体名)の日本株の投票が始まりました。

 投票結果はこの1年間にご案内させていただいたリポートやセミナーに対してのお客様からのご評価として、◇△◯(金融機関名)では大変重要視しております。

 今後も皆様のお役に立てるよう、是非 ◇△◯(セクター名)部門で清き1票をお願い致します」

 これは某アナリストが顧客向けに出したリポートのカバーに載っている文言だ。ランキングが上がれば報酬も上がる。市場への影響度の高いアナリストとして取材される側の企業も認知し、「クローズドな会合への招待も多くなる」(同)というわけだ。

 当然、企業としては「自社に批判的なリポートばかり書くアナリストは敬遠したくなる」(某大手自動車幹部)という感情が働く構図ができ上がる。

 永田町や霞が関の旧態依然とした記者クラブの多くは、政治家や官庁が記者を囲い込み、会見やレクチャー、裏懇談などの形を通じて情報を提供する。特ダネを狙う記者を操るには格好の環境がある。アナリスト業界と構図が似ていると感じるのは筆者だけだろうか。

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