昨日の大幅高の反動から売られるが方向感のない展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年11月30日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8434.61円 ▼43.21円
売買高 17億6243万株
売買代金 1兆0629億3500万円
値上がり銘柄 689銘柄
値下がり銘柄 833銘柄
騰落レシオ 85.06% ▼5.33%

日経平均

米国株は方向感はなく、日本市場も手掛かり難のなかで昨日の大幅高の反動から売られるが方向感のない展開

 米国株はまちまちとなり方向感はなかったのですが、昨日の大幅高の反動から売りが先行、軟調な始まりとなりました。ただ、寄り付きの売りが一巡となった後は手掛かり難でいつものことではあるのですが、方向感に乏しく指数は小動きとなりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)は株数は売り越し、金額は買い越しとこれもまた方向感に乏しく、いつもにもまして狭い範囲での動きとなりました。昨日まで買い戻しを中心に戻り歩調となっていた主力銘柄は上げ一服となるものが多く、手仕舞い売りに押されていたものが買い戻されると言う展開でした。

 昼の時間帯に先物が前場の安値を下回るような展開になり、後場は下値を試す動きから始まりました。指数も大幅安となる場面もあったのですが、さすがに大幅安となる場面では買戻しも入って下げ幅縮小、月末のお化粧買い期待もあって、じりじりと戻すような動きとなりました。それでもしっかりと戻し切るというようなところまで行かず、下げ幅縮小とはなったものの朝方の寄り付き直後の高値水準をうかがうところでは戻りも鈍くなりました。結局、最後はお化粧買い期待の買いは入ったのですが、戻り切らず、高値引けながらも軟調となりました。

 小型銘柄もまちまち、値動きの良し悪しで物色されるか見切られるかというような状況でした。東証マザーズ指数と日経ジャスダック平均、ジャスダックTOP20は堅調となったのですが、二部株指数は軟調となりました。先物もまとまった売り買いは散発的にみられるだけで指数を大きく動かすような場面はほとんどありませんでした。昼の時間帯に先物が主導するような場面もあったのですが、大きな動きにはならず小動きとなりましたが、引けを意識する時間帯には先物にまとまった買いが入って前場の高値を抜ける場面もありました。

 相変わらず盛り上がりに欠ける展開ではあったのですが、月末のお化粧買いというような感じで切り返すような場面もあり軟調ながらも底堅い展開となりました。一気に日経平均の上値の節目である8500円〜600円水準をうかがうことにはなりませんでしたが、外部環境さえ落ち着き、円高が止まればそれほど売り急ぐような水準でもないということなのだと思います。まだまだ、その外部環境、特に欧州金融不安は解決したということでもないので、為替も落ち着かず、一気に戻すということでもないのでしょうが、少なくとも売り難くなってくるのではないかと思います。

テクニカル分析

日経平均

 昨日の値幅の中での動きで「孕み足」となりました。「孕みは放れにつけ」ということで昨日の安値=本日の安値水準である8300円台半ばを下回るか、8500円水準を抜けてくるのかという感じで、上に抜けてきたら底入れ感がかなり強まり、下に割り込むようであれば再度下値を試すことになるのでしょう。

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