ライフタイムコストってなに?教えて岡村先生! お金のことアレコレ(1)(1/4 ページ)

» 2011年12月19日 08時02分 公開
[岡村さとみ,土肥義則Business Media 誠]

 私(A)は岐阜から東京に出てきて5年が経ちました。会社で働いていて、お給料の中から毎月5万円を積み立てています。ですが……銀行に預けているだけなので、なかなか増えません(涙)。このままでは将来が不安なのですが、どうのようにすればいいのでしょうか? そこで『20代で知っておきたいお金のこと』を書かれた岡村先生に、話をうかがいに来ちゃいましたー。

お金持ちはお金を大事にする

岡村:Aさんは、現在70万円の貯金があるそうですが、どのようにして貯めたのですか?

A:最近、母からよくこのようなことを言われます。「まだ結婚しないの? 結婚する気がないのなら田舎に帰ってきなさい」と(涙)。ちゃんと仕事をしていて、お金もきちんと貯めていることを証明したくて、母に毎月送金をしていたら、70万円ほど貯まっていました。

 でも最近は、結婚するお友達が多くて……。もちろん、お祝いはするのですが、3万円のご祝儀が負担になる月もあったりして(悲)。

岡村:そうですね、3万円は結構な金額ですよね。

A:えっ、そうなんですか!? 先生のようにご自分で会社を起こされて、しかも投資で稼いでいらっしゃれば、3万円は大金ではないはず。

岡村:いえいえ、そんなことはないですよ。僕のことはさておき、いわゆる“金持ちの人”ほどお金を大事にする傾向があるのかあと思っています。

 例えば、僕の知り合いで年間数億円稼いでいる人がいますが、彼と一緒に食事に行ったときには必ず割り勘……しかも1円単位で(笑)。

A:1円単位? 細かーい!

岡村:噂には聞いていましたが、彼と一緒に飲みに行ったら、本当に1円単位の割り勘だったのでびっくりしました(笑)。本当のお金持ちって、お金にキッチリしている人が多いのではないでしょうか。

A:なるほどー。お金を貯めていなさそうな人に限って、「いいよ、いいよ、ここはオレがおごるよ!」と言う人が多いかもしれない(笑)。

岡村:お金に関してルーズな人ほど、家や保険といった大きな支出に対し、あまり考えずに契約してしまうことが多いですね。その一方、スーパーで1円、2円を節約することに悩んでいたりする。トータルの金額で考えると、たいした節約になってないことが多いのに……。なので節約のインパクトが大きいものほど、しっかりと時間をかけて考えることは大事ですよ。

A:なるほど〜。

岡村:ウォーレン・バフェットという世界的に有名な投資家が、「タンガロイ」という投資先の企業を見学するために、福島県にやって来ました。被災地を訪れたバフェットが「日本株式にも積極的に投資をしていきたい」と言ったので、世界中のメディアが大々的に取り上げました。日本の首相がコメントしても、バフェットほど大きく取り上げられることはないでしょう(苦笑)。

 ちなみにバフェットは世界トップレベルのお金持ちですが、ものすごくケチ(笑)。資産は5兆円を超えているのに、家は50年前に300万円で買ったところにずっと住んでいる。

 自分の投資したお金が企業の成長につながる――このことをバフェットは最大の喜びに感じています。なので80歳を超えた今でも、世界中を飛びまわっています。また、資産のほとんどを「財団に寄付する」と表明しました。日本では「寄付と投資は違うもの」と考えられていますが、米国ではどちらも社会を豊かにする行為として考えられていますよ。

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