岡村:「年金がどうも怪しい。ちゃんと支給されるのだろうか」と不安に感じている20〜30代の人も多いでしょう。しかし4000万円あれば、老後の生活も安心と言えるのではないでしょうか。
ちなみに銀行に積み立てをして、4000万円にしようと思うと毎月どのくらいのお金が必要だと思いますか? 答えは10万円以上。
A:毎月10万円以上の積み立ては難しいけど、5万円ならできるかも。
岡村:今の日本は超低金利なので、30年間、毎月5万円ずつ貯めても、1年間の利子は数千円。にもかかわらず、多くの日本人は、投資をせず預貯金だけで「老後資金をなんとしよう」と考えています。
A:何%で運用するというのは、自分で決めるのですか?
岡村:「自分は5%を目指す!」といった形で、目標を設定してから投資を始めることが大切ですね。
なぜ目標を決めることが大事かというと、株式や債券などは値動きをするので、「こういう組み合わせにしたら、このくらいの確率で年5%のリターンが出せる」といった予想ができるから。
A:それなら私は、7%とか10%とか高い利回りがいいな!
岡村:高い利回りを目指せば目指すほど、同じだけの損をするリスクがあります。例えば5%を目指して投資していた場合、リーマンショックが起きた2008年に資産が約4割減りました。
もちろん自分の大切な資産が4割減ってしまえば「つらいなあ……」という気持ちになるでしょう。ただ年率7%のリターンを目指して新興国への投資比率を高めていれば、2008年の1年間だけで約5割減少していました。年率10%を目指して、新興国株を中心に投資をしていれば1年で3分の1になっていたかもしれません。
A:えーっ、自分のお金が3分の1になるのはつらいですね。
岡村:短期間だと大きく減ることもありますが、10年や20年という長い期間で運用すると、3%や5%のリターンを得ることができるかもしれません。なのでやみくもに高いリターンを目指すのではなくて、自分にとって必要な目標を設定してくださいね。
A:でも3%、5%のリターンというのも、“絶対に”ということではありませんよね。
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