指数は小動きだが売り急ぐ動きも少なく楽観的な見方も清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2012年01月24日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]
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明日の相場雑感

 米国株が底堅いながらも軟調となったのですが、ユーロが堅調となったことで買い先行となりました。外国人も引き続き買い越しと伝えられたことで、先週見られたような買い急ぐ場面も期待されたのかもしれません。ただ、買い戻し一巡感もあり、昨日から明らかに買い方の勢いも弱くなっており、手掛かり難のなかで方向感が見られない相場となりました。

 手仕舞いの売り買いと思われる売り買いが交錯して売買高は一時期ほど少ないということではないのですが、いっこうに盛り上がりません。本来であれば、「スマートメーター関連銘柄」とか「スマートグリッド銘柄」ということで盛り上がってもよいのでしょうが、最近(というわけでもないですが)は「テーマ株」という言葉が死語となってしまったかのように、テーマ性を持って売り買いされるということが少なくなったのではないかと思います。その反面、値動きの良い銘柄は値動きの良いうちはいつまでも買われるというような状況で一方向に動きやすく、動く時も動かない時も一方向、テーマや物色対象も日替わりで一方向に動くということだと思います。

 何を見て株を売り買いするかといえば、やはり日中の値動きをみて売り買いしているような人たちは同じようなニュースソースに同じような反応となっているということですから、「取りあえず動いた方に付く」ということになるのでしょう。ただ、何度もこのコラムでも述べているのですが、人と同じように同じことをして儲けるということは非常に難しく、自分のスタンスで動くということが大事だと思います。

 人の動きを見て動いてもそのうちどの動きを見ているのかわからなくなり、結局のところ右往左往するばかりで全く儲からなかったなどということもあるのではないかと思います。買う時には「こうなったら売る」ということを決めて「こうなったら」となるまではその前提が崩れるまでは売らないとか、しっかりと決めておいた方が良いと思います。ただ、逆にいえばその前提が崩れた場合は、すぐに売るべきだと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券、リテラ・クレア証券で相場情報などに携わってきた。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。
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