ディーゼルのイメージが悪かった日本市場でも、今年はクリーンディーゼル車が続々と登場する。すでにメルセデスベンツが一部のラインアップにクリーンディーゼル仕様車を導入しているほか、BMWでもSUV「X5」の新型車にクリーンディーゼル車を投入(参照記事)。今後はクリーンディーゼルの搭載車種を日本にも増やしていく方針だ。
一方、日本メーカーでもクリーンディーゼル車を本格投入する動きが出てきた。その筆頭となるのがマツダだ。同社は2月16日に発売する新型SUV「CX-5」を主力に、クリーンディーゼルエンジンを設定(参照記事)。同社独自のディーゼル技術「SKYACTIV-D」は、排出ガス浄化システムの低コスト化を実現しており、"クリーンディーゼル車はガソリン車よりも割高"という課題をかなり解消している。このようにマツダは日本車メーカーとしては初めて、クリーンディーゼル車の本格普及に挑むことになる。
日本市場におけるクリーンディーゼル車の前途には、2000年代を通じて定着してしまった「ディーゼル = 汚い」というイメージの払拭が欠かせない。また、クリーンディーゼル車は複雑な機構を持っているため、ディーラー側の整備体制の構築がどこまでできるかも大きな課題だろう。実際、あるドイツ車メーカーでは「コモンレールディーゼルを扱える整備士の確保が追いつかず、ディーラー側の整備体制が準備できないことから、クリーンディーゼル車の車種拡充や販売強化ができない」(ディーラー関係者)という。
このような課題はあるものの、クリーンディーゼルは世界的にも重要なエコカーの選択肢である。第4のエコカーとして、日本でも市場が立ち上がることに期待したいところだ。
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