コンビニでバレンタインチョコの売上が、減少している理由とあるコンビニオーナーの経営談議(3/4 ページ)

» 2012年03月22日 08時00分 公開
[かわりものや,Business Media 誠]
誠ブログ

(3)簡単手作りチョコの台頭

 最近のバレンタインデーでは、既製品のお菓子を買うのではなく、家庭で手作りするケースが増えてきました。母親と一緒に手作りすることで、女同士のコミュニケーションをとっているのでしょうか。

 調理器具の技術進歩により、家庭のオーブンレンジなどで簡単に手作りチョコができるようになりました。ちなみに手作り用のパッケージは100円ショップで売られています。そんな手作りチョコが流行ることで、コンビニの売り上げも落ちてきました。つまりコンビニは100円ショップに“負けた”とも言えるでしょう。

(4)友チョコの戦略失敗

 数年ほど前から「友チョコ」という言葉が、流行し始めました。友チョコとは女子同士バレンタインデーにチョコを渡し合うという、日本的バレンタインデーの根源を否定する行為。女子にとっては、義理チョコを配るよりも友達にあげた方がいい、といった感じなのかもしれません。

 しかし、この「友チョコ」なる風習。突然降って湧いてきたように感じるかもしれませんが、自然発生したものではありません。バレンタイン需要が減ってきたことで、お菓子業界などが仕掛けてきたのです。考えてみればバレンタインデーこそ、“ステマの原点”みたいなものなので、今さら驚くことではないでしょう。

 友チョコは、バレンタイン商戦の盛り返しに一役買ったかもしれません。しかし「お返しは3倍返し」といった言葉があるように、バレンタインデーよりもホワイトデーのほうが単価は高いのです。