「ビールは苦いからあまり好きじゃない」といった人も多いのでは。特に若い人に多いように感じるが、ビールの苦味を苦手にしている層をターゲットにしたビールが誕生した。
サントリー酒類は3月27日、新ジャンルのビール「ストーンズバー〈ローリングホップ〉」を発売する、と発表した。アルコール度数は4%で、苦味を抑えたすっきりとした味わいが特徴。希望価格は設定していないが、同社が販売する新ジャンルのビール「金麦」の価格を想定しているという。発売は6月19日から。
ところでこのパッケージを見て、驚いた人も多いのではないだろうか。ロックバンド「The Rolling Stones(ザ・ローリング・ストーンズ)」のマーク「Lips & Tongue(リップス・アンド・タン)」が大きくデザインされているからだ。
リップス・アンド・タンをデザインした商品はたくさんあるが、同社によると「ビール類で使われたのは初めてだ」という。また20〜30代にとってザ・ローリング・ストーンズはあまり馴染みがないかもしれないが、このマークの認知率は96%。さらにマークから連想されるイメージを、20〜50代の人に聞いたところ「アクティブになる」(46%)、「元気が出る」(45%)、「テンションが上がる」(44%)、「カッコイイ」(42%)といった回答が目立った(同社調べ)。「この商品を通じて『世の中をワクワク』させたいと思っている。商品コンセプトとマークのイメージが合致していると思って採用した」(和田龍夫デザイン部長)
ビールのデザインにリップス・アンド・タン。ありそうでなかった組み合わせを決めた経緯について、和田部長は「まず僕が好きだったから。ザ・ローリング・ストーンズが好きなだけでなく、マークには不思議な魅力があると思っている。ターゲットである若い人たちを調査したところ、『ザ・ローリング・ストーンズを知らない』という人が多かったが、このマークを知っている人は多かった。ある若い女性はリップス・アンド・タンがデザインされたTシャツを着ていた。なぜそのデザインのTシャツを着ているのですか、と尋ねると『私が元気になるから』と答えた。その言葉を聞いたとき、このマークを使った商品はイケるんじゃないだろうか、と思った」という。
マークを使用するにあたって、苦労したことはなかったのだろうか。「マークの権利は、グループリーダーのミック・ジャガーさん。しかし、そこにたどりつくのに、数年かかった。また直接聞いたわけではないが、ミック・ジャガーさんは『(商品を見て)これは面白い』と言っていたそうだ(笑)」
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