出口のないCS活動は、企業にとっても、個人にとっても非常につらい活動です。
世の中には、企業や営業マンが数字だけを追い求めることを悪とする風潮があります。同様に、CS活動を紹介目当てに行なうことを疑問視する声もあります。
一方、企業に求められるサービスの水準は年々上がってきており、すでにCSだけで差別化することが難しくなってきていて、満足度を感動レベルにまで上げるCIS(顧客感動満足)活動に取り組むところまできています。
そうすると、当然ながら営業マンに求められるものもどんどん上がってきます。
例えば、顧客対応にはこれまで以上に時間をかけることになりますし、それに関連した顧客対応トレーニングも必要になるなど、通常の営業活動以外に大きな役割を担わされます。といって、営業マンの数値目標が下がることはありません。
つまり営業マンは、限られた時間の中で顧客サービスを上げながら、営業結果も求められることになるのです。その状況がエスカレートしてきているのが今の営業現場の状況だと思います。
こういう状況が続くと、限られた時間での活動だけに、どうしても限界が生まれま
す。
そして企業も営業マンも、そういう活動は続けられないという不幸な結論になってしまいます。
はっきり言いましょう。出口のないCS活動は継続できません。
CS活動を収益に結びつける出口がないと、CS活動が長続きすることはありません。逆に、そういった出口をつくれている会社は、継続的にCS活動に取り組むことができます。
本書で解説してきた紹介活動こそが、その出口のひとつなのです。
紹介活動を本格化させることがCS活動を続けていくためのポイントだと気づいている人もいると思います。
ところが気づいていても、なかなか実現できないのが紹介活動でもあります。なぜなら、どのように紹介活動を行なえば成果につながるのかわからないからです。
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