キャラクター・データバンクの「CharaBizDATA2012」によると、2011年の日本のキャラクター商品市場は1兆6060億円。これは、先ほども述べたオリジナルキャラクターや戦隊ものキャラクター、ゲームや玩具などアニメ以外のものを含むキャラクター商品全体の市場だが、ここ10年間は1兆6000億円を基本ラインとして安定した推移を見せている。これは、先ほども見たように、毎年上位を占める人気定番キャラクター商品が軸となって安定した市場になっているからだろう。
この中でアニメのキャラクター商品市場はどれくらいあるのか調べたのが次表である。ポケモン旋風の余波があった2001年に5700億円あった市場が、2002年にはその反動もあってか4350億円と一挙に23.7%も減ってしまっている。しかし、その後順調に回復し、テレビアニメ本数が最も多かった2007年には6419億円と、2001年の市場規模を上回る。2008年からは落ち着くが、6000億円をベースとして安定した市場になっている。
そして、キャラクター商品全体の市場に占めるアニメキャラクターの割合の推移が次表である。2002〜2004年は20%台だったが、2005年には30%を超え、2007年には40%を突破。2008年には30%台に戻るものの、再度40%台に近付きつつある。これを見ても分かるように、キャラクターライセンスのビジネスにおいて、アニメの存在感は確実に高まりつつあるのだ。
ここまで日本のアニメキャラクターライセンスの状況を見てきたが、そのほとんどはキッズ・ファミリー向けアニメで占められている。これが映像そのものに興味を持つファン向けアニメとの根本的なビジネスモデルの違いとなっている。もちろん、ファン向けアニメのキャラクターのグッズを求める層はいるが、キッズ・ファミリー向けキャラとはケタが1つか2つ違っている。
実際、2011年の「キャラクターランキング100」に登場するファン向けアニメ(深夜帯放送作品)のキャラクターは59位『魔法少女まどか☆マギカ』、63位『とある魔術の禁書目録』、80位『戦国BASARA』、91位『涼宮ハルヒの憂鬱』、98位『夏目友人帳』の5つしかないのである。これを見ても明らかに、キャラクター市場を支えているのはキッズ・ファミリー向けキャラなのである。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング