ただ、日常の仕事現場では、今のスキルを使って仕事を回すのに精一杯でしょう。従って、仕事そのものの背景や意味を考えるような普遍性の高い学びはなかなかできません。だからこそ、仕事の時間以外を使って、積極的に普遍性の高い学びを行う必要があります。
私たち日本人は、どちらかというと「実践・経験」を重視する一方で、原理・基礎理論を「机上の空論」と考えて、軽視する傾向が強いように思います。
まあ、20世紀までは、実践に基づく「経験則」でも何とか通用したかもしれません。しかし、現在はあらゆる分野が、より複雑化し専門分化しているため、「やればなんとかできるだろう」という精神論では、グローバルな競争にはなかなか勝てない。実際、原理・基礎理論をしっかり学び、高い専門性を備えた、グローバル企業で働くエキスパートたちの仕事力には驚嘆すべきものがあるのです。
ですから、想定外の環境変化においてもサバイバルできる、キャリア作りの基礎が「普遍性の高い学び」にあることを日本のビジネスパーソンにも、ぜひ認識してもらいたいと思います。(松尾順)
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