労働者の権利である有給休暇。しかし、日本ではそのすべてを活用している人は少ないようだが、世界の有給休暇事情はどのようになっているのだろうか。
エクスぺディアの調査によると、主要22カ国の16歳以上の有職者に「有給休暇の取得日数」を尋ねたところ、国ごとにみた平均取得日数のトップは「スペイン」「ブラジル」の30日だった。以下、「ドイツ」が28日、「英国」が25日、「イタリア」「アイルランド」がそれぞれ20日で続いた。一方、日本(5日)や韓国(7日)は1ケタにとどまった。
有給消化率を見ると、「スペイン」「ブラジル」「英国」「シンガポール」「マレーシア」「台湾」は100%だったが、日本は38%で22カ国中最下位。また、米国では18%、日本では17%が、有休支給日数が0日であると回答していた。
「有給休暇をすべて消化しない理由」を聞くと、全体のトップは「家族などとスケジュールが合わないため」。以下、「繰り越しができないため」「経済的な余裕がないため」が続いた。
一方、日本では「経済的な余裕がないため」がトップで、「同僚から否定的な見方をされるため」「家族などとスケジュールが合わないため」が続いた。
「同僚から否定的な見方をされる」と感じている割合は、アジア諸国に高い傾向があり、「日本」「インド」が17%と最も高かった。また、日本は「上司が有給に対して否定的である」と回答した割合も50%と22カ国中4位で、エクスぺディアでは「日本の有給消化率の悪さは、物理的な問題よりも人間関係に起因するものが大きい」とコメントしている。
インターネットによる調査で、対象は主要22カ国の16歳以上の有職者男女8687人。調査期間は2012年9月から10月。
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